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とどめ


 生温くなった手がオレの指を掴んで、一本一本爪を切る。熱心に、先が丸くなるまで。腹這になったまま右手をサヤの膝に預けてじっと手元を見守る。何が楽しいのか分からんが、やたらと嬉しそうに鑢を当てて念入りに削り続けている。
「……なんでオレがこんな目に合わなきゃならねえんだ」
 この体勢がなんとなく気に食わねえ。まるで無害な動物にでもなったような心地になる。というか爪を削られてんだ、今まさにオレが無害化しつつある。落ち着けるわけがない。
「食い込んで刺さるんだもん。……痛くはないでしょ?」
 痛くはないな。つーかどっちかって言うと気持ちいいんだが。……そういう問題じゃねえ。聞くところによると人間の爪は、適当に手入れしないと伸びるに任せてどこまででも伸びるらしい。だがオレは違う。獲物を狩るのに必要なだけの長さと鋭さ、それ以上にも以下にもならない。元の姿を保とうとするのが魔物ってもんだ。それ故に再生力も人間なんぞよりよっぽど高く、つまり逆に言うなら……。
「無駄な努力だよなぁ……」
「む……でも楽しいよ? 犬の爪切ったり耳掃除したり、好きだし」
 カイナッツォもブラッシングできたらよかったのにね! ……って何がよかったんだ。亀どころか犬扱いか。オレはてめえのペットじゃねえぞ。だったら何なんだっつうと……何なんだろうな。かつては仲間だ友達だとほざいてたが、そりゃ違うだろ。あの頃はただ、ゴルベーザ様のために守っていただけだ。今は、

 今は……大切だという自覚はある。……多分、好きなんだろうとも思う。理解できないなりに納得してはいる。あの頃とは、第一にこいつの気持ちが違う。友達だ仲間だなんてもんじゃねえ。だったら何だ? 理由も意味もなく、求められては応える、この関係は。
「……オレはお前の何なんだろうな」
「恋人、家族、旦那さん、ペット、ご主人様」
 即答かよ。なんか全体的におかしいぞ。とりあえずどこにツッコミ入れるべきなんだ。ペットか。まずペットに怒るべきなのか。オレに惚れてんじゃなかったのかよてめえ、ゴルベーザ四天王であるこのカイナッツォ様をよりにもよって愛玩動物扱いとはいい度胸だなぁ、ええ?
 恋人ってのもなんだよ。そういうのは普通もっと同等の相手に……いや……やべえな、段階的に考えるとすんなり納得しそうだ。しかし恋人はねえだろ。なんか響きが気色悪いしガラじゃねえ。
 家族? そりゃオレじゃなくゴルベーザ様に言って差し上げるべきだな。お互いそれを望んでんだから。縛りつけて受け入れて、苦しみながらでも一緒に生きたいってんなら。……まさかオレに混ざれってのか? 無理な話だよなぁ。
 旦那ってのは……本気で言ってんのか。頭大丈夫か。ご主人様、は……それは結構いいんじゃねえか? ……それはありだろう、うん。ご主人様か。なくはないな、いや、ある。
「はい終わり! 次は左手ー」
 サヤが反対側に回り込んでくるのをよそに、弄りまわされた右手を見つめる。どこの世界に、人を傷つけないように爪を丸めたモンスターがいるってんだ。馬鹿じゃねえか。オレみたいな魔物は人間よりずっと高い再生力を保持している。だから、無駄な努力だってのになぁ。ちょっと魔力をこめれば、安全な飼い犬の爪も……。
「あああっ、戻っ、も、も」
 ……元通りの鋭利な武器だ。殺して、壊して、支配するための。
「わたしの努力が水の泡に……」
「楽しかっただろ? よかったな」
「えー……まぁ、楽しかったけどー……」
 支配するためだけの。
「なら次はオレを楽しませろ」

 守ってやるなんて言わんぞ。傷つけないとも約束しねぇ。だが誰にも奪わせない。壊させない。それはオレだけの特権だ。
「……爪〜せっかく切ったのにな〜」
「うるせえ、未練がましい」
 不満たらたらのサヤを引きずり込んで、つい人間に化けそうになって慌てて抑えた。半々で、っつー約束だ。この間は人間だった。……やりづれえなぁ、犯して殺すならともかく、『抱く』なんて機能は備わってねえんだよ。今まではそんなもん必要なかったってのに。
 ただ触れるには必要以上に尖った爪で、服の上から胸を撫でる。布地に白い跡が引かれるのを見て慌てて伸ばされた手がその動きを制した。
「ちょちょ、破らないでね、脱ぐから」
「……引きちぎった方が気分が乗るんだが」
「カイナッツォ……わたしたち、貧乏なんだよ! あと下着破るのも遠慮してね、用意するの大変なんだから!」
 自慢たらしく言うことでもねえだろ。貧乏ってのがよく分からねえ。金が無くても生きるだけなら生きられる。肉ならいつだってそこいらに転がってるしな。……あー何をもたもたしてんだよクソ、破り捨てるぞ。
「手退けろ、オレが脱がせる」
「……寝ながら脱ぐの難しいんだもん」
 だから何だ。わたしがトロいんじゃないとでも言う気か。充分トロいだろうが、こんなもん……ちょっと紐解いて引き上げるだけで……。
「…………」
「…………破る」
「あぁー! ダメだってば!」
「なんで貫頭衣なんだ! 前で開けられる服にしろよ!」
「だってこれ楽なんだよ!」
「脱がすのが楽じゃねえだろ!」
 なんだこの喧嘩。阿呆らしい……別に着たままだってできる。あー脱がす必要なんかねえなぁ! 腹立ちまぎれに小さな津波を起こすと、頭から引っ被ったサヤが咳込んだ。悪態つかれる前に口を塞ぐ。息苦しさで涙目になりながらオレを睨んで、しばらく味わう内に怒りがしぼんだらしい。自分から舌を絡めてきた。
 水に濡れた上着越しに乳房を揉む。布地が張りついてさっきよりも肌の感触が近い。冷えた体温は未だオレよりも高かった。じきに移って混じり合う。この皮膚の下、流れる血の一滴まで支配してやる。
「……っは……なん、か……ずるいよね」
「あ? 何がだよ」
 服をめくりあげて直接肌に触れると、右腕で目元を隠した。オレが引きはがすと逆の手でまた顔を覆う。引きはがす、隠れる、はがす。しばらく無言の攻防が続いたあと、根負けした両腕がぱたりと地に倒れた。

 再び胸に手をつけて少し爪を立てる。あと一押しで皮膚が破れる程度の力。微かな痛痒さに眉を寄せたサヤは、拗ねたように口を尖らせそっぽを向いた。どうしてそう顔を見せたがらないんだ。恥ずかしさのせいだけとも思えん。……気に入らねえ。
「んで、何がずるいって?」
「……いっつもこうやって、流されるというか、許しちゃうというか」
 そんなのは前からじゃねえか。オレだけじゃねえ。ゴルベーザ様だろうが他の誰だろうが、何かのズレに怒りを発したことなんかないだろ。価値観も認識も、その大きさに関わりなく、最終的にはいつも……サヤが受け入れて終わりだ。こっちはその一挙一動に戸惑って苛立って、仕方なくいつも一緒にいて、それでも実のところ、選んでいたのはサヤだ。……今までずっと、答えはこいつに任せてきた。誰も彼もが。
 誰を想う。誰を受け入れる。どの位置に立つ。どちらの世界を、何のために、選ぶのか。
 重荷に決まってる。たかが十数年しか生きてない弱っちい人間のガキが、いろんなもんを抱えた上で考えるのを後回しにしてまで、ゴルベーザ様のためオレ達のために、他人の命をも手の中に入れて。その中から何故か、……何故かどうやらオレを選んだらしいと知っても、それでもオレは放ったらかしていた。
 面倒だった。何も選びたくなんかなかった。それを望むのはサヤだから、サヤが選べばいい。そう思っていた。……今だって、苦しめても罪悪感すらねえ……だが、こいつを支配してんのがオレなら。存在の隅々までオレのモノだと本気で言うのなら、欲しいものぐらい、与えてやろうか。

「……なあ」
「……ぅん」
 どこか遠くを見据える諦観の眼差しが腹立たしい。選ぶほどにどうしようもなく傷つき自分を消して、残ったものを後生大事にしまい込んでる。だったらオレを見ろ。残された最後の本能で、ずっとこっちを見てろ。お前が欲しいものをやるから。
「お前が言ってたあれな……元の世界に帰る方法が見つかったらっての」
「え……?」
「帰らせねえ。お前が消えかけてても絶対に引きずり込んでやる」
 それが答えだ。サヤは涙を堪えるようにきつく目を閉じて、思い切り抱き着いてきた。喜びと悲しみ。……消し去れるわけじゃねえ。だがいつか必ず消してやる。お前の中まで全て、他に何も入る余地がなくなるまで……オレの存在で埋め尽くしてやる。
「オレがご主人様なんだろ?」
「都合のいいとこだけ聞いてる……」
 下衣の隙間から尾を差し入れて擦りあげると、軽く反り返った胸が腹甲に当たった。強すぎれば傷ができる。体重をかけりゃ潰れちまう。馴らす前でも濡れる前でも、何をしても口で文句垂れるだけでろくに抵抗しやがらねえ。何でもかんでも受け入れりゃいいってもんじゃないだろう。……本当に耐えられないのがどこなのか、オレには分からねえ。いつか取り返しのつかないことが起きそうだ。
「……入れていいのか?」
「ど、して……聞くの」
「お前が泣いてるからだろ……」
「なんにも、嫌なことなんかないよ」
 嘘つけよ。あれもこれも、嫌なことばっかりじゃねえか。帰るのが嫌だ、帰れないのが嫌だ。オレから離れんのも嫌で、だから一緒にいるのを怖がってんだろ。始めから分かってる。いつか終わる。いつか必ず、それがどんな形かは知る由もないが。

「お前……痛いの好きだよなぁ……」
「っひとを変態みたいに!」
 実感できるからか。まだ生きていると。まだ現実に存在していると。いっそのこと曖昧になっちまえばいいのにな。考えるのをやめて漂うだけのモノになっちまえばいい。それでも、生きてる間は生きて、死ぬ瞬間まで生き足掻くのか。痛くても苦しくてもそれを実感していたいのか。見届ける役をオレに求めてんのか。
「痛いのが好きなんじゃないよ……」
「……んじゃ、やめるか?」
「カイナッツォがくれるものなら、なんだって欲しい」
 はあ。そりゃ……知らなかったな。そこまでのものだとは。
「なら、しっかり受け取れよ」
「! あ、……ッ!!」
 一呼吸ずらして捩込む。だがサヤは声を抑えた。自制心のかけらもないくせに、さっさと理性を手放してるように見えて芯だけがいつも届かねえ。どこにも見当たらない。一番深く一番重要な……根っこのあのどろついた闇が。どこに置いて来やがった? それとも隠してんのか。全部オレにくれるんだろうが。さっさと……痛みも苦しみも、差し出せよ。
「……サヤ」
「っあ、ぁ……くぅ!」
 熱く熟れた肉が奥から吸いつくように波打った。名前を呼んだ瞬間、軽く達したらしい。感じやすすぎて困るんだがな……、ただでさえキツイってのに、耐えるの大変なんだぞこっちは。
「……名前呼ばれんの好きだな、お前」
「だっ、て……わたしの名前、呼んで、求められてるのかなって……嬉しく、て」
 なんだよそれは。
「阿呆だなお前は」
 求められてるの、かな、じゃねえだろ。
「本っ当に馬鹿だな……」
 今更だろうが。オレがどれだけ……。
「……カイナッツォ、大好き」
 蕩けそうな目が、魔力に狂い色に染まった女のように、それでも正気を保ったまま、……そりゃもう嬉しそうに見上げてくる。他に何も見えねえのかお前。他に欲しいもの、ねえのかよ。馬鹿な奴だ。
「……可愛い」
「……へっ?」
「可愛すぎる」
「ど、ど、どうしたの? 大丈夫? 病気?」
 えらい言われようだなおい。快感も忘れる程の重大事かよ、オレが素直になんのは。……確かにオレはお前を求めてる。この皮膚も、肉も、血も、骨も、心も、魂までも。一つ残らずオレのものだ。短い人間の生の後、こいつの中に刻み込まれているのは、全てを手に入れるのは。
「……可愛いなァ、サヤ。笑い顔も泣き顔も、キレてんのも、ふて腐れてんのも」
「カ、カイナッツォが壊れ……っあ! や、ちょ、動かない、で……っ」
「感じてんのも、我慢してんのも。……オレを好きだって言ってみな。その顔が一番、」
 好きだ。……たまらなく好きだ。
「あっ、ぁ……好き、だよ……っ好き……大好きぃ」
 オレをくわえ込んでる分だけ生白い腹が不自然に膨れて、それでも全ては収まりきらない。痛々しさが返ってそそられる。
 孕ませたいとは思わなかった。血族なんかいらねえ。もし仮にオレとこいつの血を引く子を、つくることができたとして……それが何になる。そいつはサヤが死んだ後も少しは長く生きるだろう。だがそれは、サヤじゃねえ。……オレにとっては何の意味もない存在だ。余計なものは必要ない。こいつの中を満たしていられればそれでいい。

 前肢を地につけたまま、泣きながら喘ぐ顔をじっと見つめる。律儀に「好き」を繰り返しながら、甲羅にしがみついて揺さぶられて、狂ったように「好き」と、「一緒にいて」と、泣きじゃくる。
 その瞬間。搾り取るように収縮した肉からか堪えきれなかった嬌声からか、無意識に心の中が見えた。あの時の闇。喪失感、郷愁、狂おしいまでの、家族への……二度と会えない悲しみ。快楽に流された声が悲痛な断末魔にしか聞こえなかった。
 最初から分かっていた。少なくともサヤは、出会った時から終わることを知っていた。いつか、じゃない。何かを経て何も成せずに何もかも終わることを、知っていた。無防備にさらけ出して受け入れながら、肝心の闇だけがどっかにしまいこまれて、慕われるほど守られるほど、愛されて求められるほど、訪れる裏切りの瞬間を恐れていた。
 気づきかけてたのに。こいつは光なんかじゃねえ。内側に、自分でも持て余すほどでかい闇を……オレは、垣間見ていたのに。或いはそれに気づいたのがゴルベーザ様ならば。バルバリシアならルビカンテなら、スカルミリョーネでさえ……オレよりは、どうにかしてやろうと、考えてやったかもしれない。なのに。
「……なんでオレなんだよ」
「カイ、ナッツォ……?」
「なんでオレだったんだよ」
 なんで何もしなかったんだ。なんで救ってやらなかったんだ。近づいて来る分だけ受け止めて、離れれば追うこともせず。守れと言われたから守った。傷つけるなと言われたから踏み込まなかった。気づきかけていたのに。
 ゴルベーザ様のこともオレ達のことも、本当は選びたくなかったんだろう。ただ選択を強要されて、その中で受け入れさせられたものが、大きくなりすぎて、逃げられなくなっただけだ。捨てる強さがなかったから好きになっただけじゃねえか。それが今じゃどこにも帰れずに、与えられた居場所で、吐き出せない闇を抱えて。
「……なんで、オレだったんだ」
 こんなに大切なら自覚すべきだった。全てを支配したくなるほど求めてるなら、何か返してやればよかった。行きたい場所に帰してやればよかった。そんな闇は誰だって抱えているんだと、罪悪感なんか持たなくていいと、生きたい場所に……心の底から求めた世界に、還してやればよかった。
 もう遅い。偽りに縋りつくのが耐えられないほど弱かったサヤは、嘘でも構わないと言い切れるまで強くなってしまった。逃げられなくなった。だからここにいるだけだ。選ばされてしまったから。捨てられなかったから。せめて選んだのがオレじゃなけりゃ……もっと早く、救われたかもしれないのに。
「……なんで」
 なんでオレを選んだ? ずっと、分かってたのに見捨て続けてたんだぞ。縋りつく何かを求めていると、それがどれほど切実な想いなのか、最初から分かってたのに。救おうと手を伸ばすことすらせずに。
「カイナッツォ……」
 こんなに大切なら、こんなに好きになるなら、最初から……。
「カイナッツォだから、だよ……」
 ざわざわと潮騒のような声が、どこか遠くで聞こえる。焦る気持ちだけが過去に引き戻す。今更遅い。もう、遅い。このまま幻に帰っちまうか。ゴルベーザ様はこいつの記憶を消してくれるだろうか。ついでに、元の世界の思い出も大事なもんを切り捨てた罪悪感も……消してやってくれるだろうか。

「カイナッツォだから、選んだんだよ……もう戻れないし、戻る気なんかないよ」
 選ばされただけだ。理由なんか探したくないと言ったじゃねえか。自覚したくないから。選びたくなかったと、理解するのが怖かったんだろ。
「……カイナッツォが、わたしの……嫌なとこも、悪いとこも、醜いとこも、知ってたから。知ってて見ないふりしてくれたから」
「オレは、面倒臭かっただけだ……」
「それでもわたしは救われたよ。……見たくなかったから。知りたくなかったから、カイナッツォとの距離が、」
 心地良かったから。……近づいてしまえば嘘はバレる。
「嫌になった?」
 なるわけねえだろ。こっちはお前よりずっと長い間、もっと暗くて泥臭いもの抱えてんだ。……サヤの闇ぐらいオレは。
「ずっと嘘ついて大事なふりして、ホントは違うもの見てたの……知って、呆れた? 嫌いになった? 軽蔑した?」
「……阿呆かお前……オレは魔物だぞ」
「……わたしカイナッツォが好きだよ」
 知ってる。
「本当に好き」
 分かってる。
「大好き……」
 裏切られても置いてかれても、まだ一緒に生きたいと思っちまう。例え嘘だったとしても今は、今は、これからは……変えてやる。
「お前は……、オレのものだ」
「ずっと?」
「ああ。お前の過去も現在も未来も、光も闇も、肉も、心も、魂も」
 嘘も真実も、苦痛も快楽も。全部与えてやる。全部、受け入れてやるから。

「カイナッツォが好き……」
「……サヤ。もう、本当に戻れねえぞ」
「すっごい今更、だよ」
 何がそんなに嬉しいんだよ。お前、頭大丈夫か? よりにもよってオレだぜ。一番きついのを選んじまったんだぞ。……馬鹿な奴だ。一度見捨てられて置いてかれたくせに、まだ信じてんのか。……オレも相当な馬鹿だな。お前が何を見てんのか、もう目の逸らしようがねえのにな。
 いつか必ず消してやる。そこに居座るのはオレだけだ。最後の瞬間、お前の全てを支配してんのは、オレの存在だ。

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