容疑者M


城西はひたすらに走った。


薄暗い蛍光灯の下で額の汗を拭う。




何故、こんなことに。




城西は目の前の扉を勢い良く開いた。




「持田っ!」


ここはETUのクラブハウス。


扉の向こう側には怱々たる選手諸君とその監督、そしてブスッとした表情の持田がいた。


城西は達海を見据える。


「うちの持田は一体何をしたんですか?!」







オフの午後を自宅で優雅に過ごしていた時、急にケータイが鳴った。


ディスプレイには持田の名前。

通話に応じると、向こうから聞こえた声は持田本人のものではなかった。


『もしもし、城西か』


「……村越さん……?」


『今からうちのクラブハウスに来い』


「……どうしてですか」


『持田がやらかした』


いてもたってもいられなかった。


城西は即座に車でETUのクラブハウスに向かった。


途中で速度違反で警察にお世話になりそうになったが振り切ってきた。


今は罰金よりも持田だった。




待ってろ持田……!


今行くからな……!







「持田は……」


村越が言いずらそうにしていると、達海がバンと目の前のテーブルを叩いた。


いつになく真剣な達海の眼差しに事の大きさを感じる。


「持田のヤロウはなぁ……」




「白昼堂々、うちの椿をマワそうとしたんだよ!」




な、なにいいいいいいいいいい




「別にちょっとオッパイ揉んだだけじゃーん」


持田が唇を尖らせて不服そうに言う。


よく見ると、赤崎や世良の影に隠れるように椿が立っていた。

半泣きになりながら鼻をズビッと啜っている。


「嘘つけ!そんだけじゃないだろ」


若干そわそわしながら達海が問い質す。


「監督何でちょっと楽しそうなんすか」


赤崎が冷静に突っ込む。


「どうなんだ持田」


城西も問い掛ける。


持田は更にブーッと頬っぺたを膨らませた。


「乳首触った」


乳首だと!
達海がガタリと立ち上がる。



「だから何で楽しそうなんすか」


赤崎がナイスツッコミをした後ろで椿が
うわああと泣きはじめた。


また新たなトラウマを植え付けられたようだ。


「持田ちゃんとごめんなさいしたのか!泣いているだろう!」


「めんごめんご」


「持田めっ」


「ごめんなさ〜い」


完全にむくれてしまった持田の代わりに城西が深々と頭を下げた。





「いや本当にご迷惑をおかけしました」


「全くだ」




お邪魔しましたー
と外に出ると、城西の車の回りに警察が張り込んでいた。








なんだこれ無駄に長いw
Stop!スピード違反

某笑顔動画の「パン〇ラオブジョイトイ」に触発されて書きなぐりました
椿はETUのアイドルです
上半身を持田に剥かれてオッパイ揉まれました
もうお嫁にいけません
管理人のみ楽しいです

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