Gの悲劇


「ねぇねぇシロさん」


「なんだ持田」


カブトムシ好き?
と持田がやたら笑顔で聞いてくる。


その両手は後ろに回されており、言わずとも不穏な空気を醸し出している。


「まぁ…好きか嫌いかと聞かれたら……うーん」


「絶対ダメです」


会話に堀が割り込んでくる。


顔は心なしか蒼白で若干震えているようにも見える。


どうも虫が苦手らしい。


「えー嫌いなの?さっきそこにいてさぁ捕まえたんだけど」


「ひっ」


ほら
と隠していた右手を差し出す。



「………」







「それってゴキブリ………」







「うわあああああああっ!」


堀が絶叫し、部屋に丁度入ってきたシャリッチの後ろに隠れた。


「うっそこれGなの?キモッ」


持田は心底残念そうにゴキブリをペイッと床に放った。


ついでに城西のシャツで手を拭いた。


「こら持田ー!」





「ぎゃーっ!」


そのまま黒光りするそいつはカサカサと堀の方へ進行していった。


シャリッチはすかさずその辺りにあった雑誌を丸めてそれを仕留めた。


「た…助かった……」


へなへなと堀が座り込む。


昇天したゴキブリに城西が近付く。





「誰だゴキブリに角つけたヤツはー!」









ゴキにビビる堀はいとおかし
昔そうゆうバイトあったよなーと思って書きました
持田さんは虫は平気です
シャリッチが男前

犯人は想像にお任せします

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