サプライズアタック


「垂れ目」


「可愛いっすよねー」


「自分に厳しいところ?」


「他人にも厳しい」


「でもたまーに優しい」


「あー!分かります!もう堪んないっすよ」


「惚れちゃうよなー」


「でも天然ですよね」


「あー不意打ちもいいとこだよな」


「この間の逆さTシャツまた見たいなぁー」


「ありゃあヤバかったな」


「あれで一週間は抜けますよ」


「いや一ヶ月はイケる」


「むぐっ…なら半年!」


「……止めとけ、虚しくなってきた」


「ですね……」


「他には?」


「うー…有りすぎてかえって分かんないっす」


「まぁでもそうゆうもんだよな」


「はぁ…」






「「好きだー堺(さん)ー」」





「何やってんだよお前ら」


ビクッとして振り返ると、いつもより眉間のシワ三割増しの堺がいた。


「あっれー堺……何時からいたの?」


丹波がわざとらしい作り笑いを浮かべて堺に聞く。


世良はと言うと顔面蒼白。


「……垂れ目」


「最初からかよ!」


あっちゃー
と丹波が額に手を当てる。


世良は更に蒼白。




あーあ……


また「何キモいこと言ってんだ」とか言われちゃうな……


まぁそうゆうとこも好きなんだけど。





末期か
と二人で自嘲気味に笑った時、堺は顔をちょっと手で隠して斜めに視線を流した。


「お前らさ……あんまそうゆうこと言うなよ」




「恥ずかしいだろ」





二人の中で一瞬時間が止まった。


ちょっと小声で、


ちょっと顔赤くて、


ちょっとだけいつもより優しい堺。






え……


何これ……




不意打ちっ……





「堺いいいいいいいい!!!!!!」


「堺さああああああん!!!!!!」





「「好きだあああああああ!!!!あああ!!!!」」


「あーっうるせぇっ」




まさかのサプライズアタックにますます惚れてしまう二人だった。





これで一ヶ月は抜け……


「あ、オカズにしやがったらぶっ殺すからな」




忠告もいつもよりドスが効いていた。









堺は不意打ちを発動した!
丹波と世良に999のダメージ!
ゲージが赤くなってます
いや、むしろ回復するかもしれません

たまには丹波さんと世良たんが幸せな話を……と思って書きましたが、結局最後はショボンヌでした
天然堺さんを推したいです!

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