星に願いを


今日は7月7日。


所謂七夕というヤツだ。




「今日は七夕っすねー」


「そうだな」


堺の家でそうめんを啜りながら世良が言う。


堺のお手製の麺ツユは若干甘い。


世良は美味しそうに麺を頬張った。


「ちっちゃい笹でも用意出来たらよかったっすね」


「なんだ願い事したかったのか?」


「あー今ガキっぽいと思ったでしょ」


世良がムクーと頬っぺたを膨らます。


堺は苦笑いをしてその頬っぺたを軽く抓った。


「笹に掛けなくても星に直接頼めばいいだろ」


「それってありなんすか?!」


世良は残りのそうめんをツルツルッと啜って、
ごちそうさまでしたと手を合わせた。


「じゃあ何にしようかなー」


世良は
んー、と頭をひねらす。


「あっそうだ。これにしよっと!堺さんは決めました?」


「俺もかよ」


「そっすよ!一緒にお願いしましょうよ」


「はぁ、しょーがねぇな」


堺も足を崩して
んん、と願い事を考えた。




「決まりました?」


「おー」


「じゃあ窓あけましょう!」


カラリと開けた窓から満天の星空が覗く。


窓枠で切り取られた星空はまるで絵葉書の様だった。


「じゃあせーのでいきますよ!」


「おう」


「せーのっ」








星がキラリと輝いた。








「堺さんはどんな願い事したんすか?」


「それってあんまり人に言うことじゃないんじゃねぇの?」


「俺は堺さんとずーっと一緒にいられますようにってお願いしたんすよ!」


「……そうかよ」


堺はフイッと目を逸らした。





一緒だなんて恥ずかしくて言えねぇよ。










七夕に便乗しました
ほのぼのらぶらぶな二人に……なってますか?(聞くな
打ってる今現在、雨がジャバジャバ降っとりますです

過去拍手文でした

- 16 -


|


「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -