その道を行け
今や7月−夏真っ盛り。
練習場はむぁっとした熱気に包まれていた。
「あ゛ーぢぃぃぃー」
持田が如何にもやる気なさげに漏らす。
確かに暑い。
選手達の額には玉の様な汗が輝いていた。
城西はこみかめを抑えた。
「まぁ暑いのは分かる。……けどな持田、お前は一体何をしているんだ?」
城西がビシリと指差した先には、芝の上でゴロリと寝転がった持田の姿があった。
しかも日光を遮るようにパラソルまで添えられている。
「何って……涅槃」
「は?!何?!仏様なのかそうなのか持田ああああああああああ」
「暑苦しいなーもー」
「ていうかお前何やってんだ三雲おおおお!!!???」
持田の肘の下には俯せになった三雲。
日光の照り返しでかなり暑そうだ。
「俺は持田さんの為なら何でも出来る気がします」
「え、何言ってんの?信者?信者なのか?」
頭だけ持ち上げて答えた三雲の瞳は実に輝いていた。
「あ、日光入ってきた。レオもうちょいパラソル傾けて」
持田が手をチョイチョイと動かすと、パラソルの後ろからレオナルドが現れてその位置をずらした。
「サンキュー」
持田が礼を言うとレオナルドは無言で頷いた。
「あ゛ー喉渇いた。堀ー飲み物持ってきてー」
「ちょ、待て持田!」
城西がずんずんと持田に近付く。
「この程度の暑さにやられていて試合に勝てると思ってるのか!?練習をしろ練習を!」
「えー…だって今集中出来ないもん」
「何がもんだ可愛くないぞ(可愛いけど)!ちゃんとしなさい持田!」
持田は堀から受け取ったドリンクをゴクリと飲んだ。
「だからさぁ、ちゃんと集中出来るように悟りを開いてるんだってば」
「そんな怠惰な悟りがあるか!」
「中途半端なヤツはサッカーなんて止めちまえばいいんだ」
「その台詞そのままそっくりお前に返してやりたいわ!」
城西は
ああっっと叫んだ。
三雲は垂れてくる汗が拭けなくて困っていた。
ちょ、くだらねぇww
開教・持田教
練習をサボる持田さんとか有り得ないと思います(今更
うちのシロさんは苦労人ですね三雲とレオはただの信者です
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