そんな貴方が好き



堺がボーッとしながらロッカールームで着替えていた。


夏場のハードな練習で頭が飽和状態なのだろうか。


Tシャツを逆さまに着ていた。

「堺それ逆」


丹波が前に出っ張っていたタグを引っ張ってやると、
堺は
あーと鈍い反応を返してゴソゴソと脱ぎはじめた。


「えっ堺さん反対に着ちゃったんすか?!うっわ可愛い!付き合ってください!」


その様子を見た世良が飛びついてくる。


ただでさえ暑いのに更に暑苦しい。


「ちょっと世良君。逆さま堺は俺のだから触らないで」


「なんすか!てかタンさん逆さまの現場見たんすか!いいなー」


「ふっ…あの堺の可愛さと言ったら……」


大袈裟に丹波が手を広げて堺の可愛らしさを表現する。


世良は始終
いいなーと呟いていた。


堺は
うるさいヤツらだと思いながら再びTシャツに袖を通した。





「あ堺さん、それ裏表」


通り掛かった堀田が堺に言った。


丹波と世良は一気に堺に飛び掛かった。


「ちょっと何なのお前堺!可愛いにも程があるだろ!」


「なんなんすか堺さん!好きっす!」


「お前らが何なの」


「ちょっと誰かカメラ!もしくはケータイ」


「本当何なの」



堺は深い溜息をついた。









天然な堺さんを目指して挫折しました
タンサクセラは楽しいです

過去拍手文でした

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