ごめんなさいと言うまで口を聞いてもらえない



▽怒ってる夢主に「ごめんなさい」って言うまで口聞いてもらえない



▼リゾット
ここ数日、話しかけてくるリゾットを事ある毎に避け続けた夢主。でも仕事の話をするにはどうしても顔を合わせなきゃならないためアジトの彼の部屋を訪れる。リゾットから伝えられる仕事内容に相槌だけを繰り返し、説明終了後資料を受け取ろうと手を出すが資料は未だリゾットが持ったまま。「今からする話はもう任務とは関係ない話だが聞いてくれるか?」と縋るような視線を向けてくるリゾットに嫌だとは言えなくなる。「あの時はすまない、お前の気持ちを考えなかったオレが悪かった」「ここ数日おまえの声が聞けなくて、おまえに触れられなくて…オレはどうにかなっちまいそうだった」「またオレにおまえと過ごすチャンスを与えてくれないか?」


▼ペッシ
自分の名前を呼びながらこちらに近付いてきたペッシに気付いた夢主だが、歩くスピードをあげてペッシを振り切ろうとする。慌ててペッシもスピードをあげて夢主の手を握って止める。目も合わせてくれないし何も言わない夢主に一瞬怖気付くが意を決して体を折り曲げて「ごめん」と謝るペッシ。余計な言葉は言わず、ごめんとだけ告げて頭を下げたままのペッシに夢主は握られた手を軽く揺すってその名を呼ぶ。やっと顔を上げたペッシに「ありがとう、ペッシ…この間は行けなくなっちゃったから、今からどっかデート行きたいな?」って笑うと「あ、ああ!どこでも連れてくよ!」とそのまま手を繋いだまま仲良く出かけていく。


▼ホルマジオ
「悪かった。ほら、機嫌直してくれよ」なんで怒ってるのか検討つかないけど、上手く収めるにはとりあえず謝っておけば良いと思って謝る。だけど形だけで心こもってないのバレて夢主にはふいってそっぽ向かれる。隠しもせずに舌打ちするし正直面倒くせぇなって思うのに顔が見えない声が聞けないことに少し胸が重くなる。
どうせ先に夢主がこの状態に耐えられなくなって声をかけてくるだろうと思ってたのに実際に先に耐えられなくなったのはホルマジオの方。今日も無言で仕事に行こうと家から出ていこうとする夢主の腕を掴むと「悪かった…いい加減おまえの声聞きたい」って寂しそうな顔で言ってくる。


▼メローネ
こういう場合は無理に話しかけても更に意固地になるだけ、放っておけばそのうち機嫌も治るだろうと放置を決め込む。だがそれから数時間、数日が経ってもまだ夢主は口を聞いてくれない。
その日夢主が帰ってくると、家の鍵は開いていたのにメローネの姿が見えない。するとリビングのテーブルに何か置かれている。ミニブーケと傍には"ごめん"とだけ書かれたメッセージカード。夢主はしょうがないなと笑ってメローネの名前を呼ぶと隠れて見てたメローネがこそっと出てくる。「私の方こそ意地になってごめんね」と笑いかけてくる夢主を泣きそうな顔でぎゅっと抱きしめる。


▼イルーゾォ
火に油を注ぐように余計なことを言って更に夢主を怒らせる。話しかけても頭に血が上ってる夢主は返事もしてくれないしキッと睨まれる始末。イルーゾォも勝手にしろと夢主を置いて出ていってしまう。ブラブラと時間を潰した後、その日は家に帰らずにアジトで泊まろうと来てベッドに入ったはいいものの冷たいシーツの感触しかないことに一気に寂しさが募り、アジトを飛び出す。
急いで自宅に帰ってきて寝室の扉を乱暴に開けるとベッドの上で膝を抱えていた夢主がイルーゾォの方へ驚いた顔を向ける。夢主の大きく開かれた瞳には先程まで泣いていたのか涙が溜まっており、ドカドカと近付くと乱暴に頭を掴んで自分の胸に抱き寄せると耳元でめちゃくちゃ小さい声で「悪かった」と謝る。


▼プロシュート
「おい」と呼び止められてプロシュートに壁に追い詰められる夢主(壁ドン)。「この間のことはオレに非があったと認めてやるからいい加減機嫌直せ」ととても仲直りを提案してくる人間がするはずのない眉がつり上がった顔をしながらかなり遠回しな謝罪といえるのか怪しいことを言ってくるプロシュート。夢主はこんなので許してなんかやらないと口を噤み続ける。するとプロシュートは夢主の肩に顔を埋めて「…オレが、悪かった」と今度は素直に謝ってくる。驚いてる夢主を他所に首元に擦り寄ってくるプロシュート。実は結構寂しかったのかもしれない。


▼ギアッチョ
「おい、話がある」と夢主に話しかけるが夢主はこの間から引き続き何も答えず顔を逸らす。そんな夢主の顔を両手でガっと掴む。突然の行動に驚く夢主だが、顔を掴む手の力は強くなく、その親指はそっと肌の表面を撫でてくる。ギアッチョはそのままコツンと額を夢主の額に触れさせる。「悪かった…あんなこと言ったらオメーが怒るのも無理ねぇ」「…」「傷付けて、悪かった」ポロポロと涙を流しだし自分の服を握ってきた夢主にもう絶対泣かせないと誓う。



Twitter 2019.12.11

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