暗チに二回プロポーズをされる


幼い頃会った時にプロポーズし、大人になって再会してもう一度プロポーズする。


▼メローネ
小さい頃お互いの名前も知らないまま少しだけ一緒に遊んだメローネと夢主。急な引越しで会えなくなると言う夢主に「必ず会いに行くからお嫁さんになって欲しい」とメローネは伝え、夢主もそれを了承するが連絡先も告げずに別れてしまう。それからメローネはずっと初恋の夢主を思い続け、探していた。たとえ夢主が自分のことを覚えていないとしても。
もうあれから何年も経ったある日、偶然夢主を見つける。「(間違いない、彼女だ…ずっと思い続けて記憶に焼き付けてた彼女じゃあないか…!)」メローネは急いで夢主を呼び止める。「待ってくれ。昔、オレと会ったことがあるだろう?…覚えてないか?」「あ、の…すみません、誰でしょう?」やっぱり覚えてないか…と思わずそれが顔に出てしまったメローネを見て、最初はナンパかと思っていた夢主だがもしかして本当に会ったことある人なのかもとその表情に罪悪感を抱く。「これからもオレと会ってくれないか?」と懇願してくるメローネに夢主は頷く。
それから何度か会う内に距離は近付き、やがて付き合うようになるが、メローネは未だにどこで会ったのかを教えてはくれない。教えることでもし思い出せなかった場合すでに申し訳なさそうにする夢主がさらに気にするだろうと思い、伝えなかったメローネだが、夢主自ら思い出して欲しいとの思いも少しだけあった。

そしてメローネは夢主にプロポーズをする。「"お嫁さんになって欲しい"」その言葉を聞いた夢主の脳内に同じ台詞を言う男の子が思い浮かぶ。「あの時の…?」「思い出してくれたのか……だから言っただろ?必ず迎えに行くからと」「忘れてて、ごめん…!」「構わないさ。…またあの時みたいにプロポーズ、受けてくれるか?」泣きながら何度も頷く夢主をメローネは抱き締める。


▼イルーゾォ
子供の戯れ言だとしてもプロポーズまでしてくれた初恋の彼をなんとなく忘れられなくて過ごしていた夢主。大人になったイルーゾォと再会し、その姿を見てすぐに初恋の彼だと気付く。「会ったこと、あるよね…?」尋ねるがイルーゾォは覚えてない。そりゃあ覚えてないか…と思っていた夢主だが、改めてイルーゾォと接することでただの思い出だったのがしっかり恋愛感情となっていくのを感じていた。
そんな時にメンバーみんなで酒を飲んでいる場で「そういや××は昔イルーゾォに会ったことあるって言ってたよな?」とメンバーに聞かれ、そうだと答える夢主。「しかもその時に将来結婚してやるって言われてさぁ」と当時のことを話す夢主に「はぁ!?オレがそんなこと言うわけねぇだろ!それに会ったことあるってのもおまえの勘違いじゃあねぇのか」とイルーゾォは再度否定する。やっぱり覚えてるのも私だけ、完全に片思いかぁ…と夢主はグラスに口をつけながらいい加減イルーゾォの事を諦めなければと考えてる。

こんな自分でも良いと言ってくれる男性が現れ、イルーゾォへの気持ちを忘れようとその告白を受けようとする夢主。それをメンバーから聞いたイルーゾォはそのことにモヤモヤしてやっと気持ちを自覚し、同時に昔の記憶も戻ってくる。頭を掻きむしると急いで夢主のもとへ。「おまえ、男出来たらしいな」「出来たというか…出来るというか」歯切れの悪い夢主に思わずその腕を掴んで「オレと結婚するって言ったじゃあねぇか!」と叫んでしまう。「お、思い出して…」「…おまえと結婚するのはその男じゃあない。オレだろ?」


▼ペッシ
幼い頃に怪我をして歩けなくなった夢主を助けたペッシ。夢主はそんなペッシに一目惚れ。おんぶをした夢主から「お嫁さんにして」と言われて満更でもない。じゃあ大きくなったら結婚しようと約束したがが、そのまま別れてしまう。
再会した時すぐにペッシは例の女の子だと気付くが、夢主は気付いてない。しかも当時の事を嬉しそうにペッシに話してくる。「きっと格好よくなってるんだろうなぁ、もう一度会いたいなぁ」時間が経って若干美化されてるその話に自分がそうだと言えるはずもなく、思いを伝えられないペッシ。夢主が好きなのは自分だけど自分じゃあない。「(オレ自身に適わないなんて情けないなぁ…)」

傷めた足首を擦りながら地面に座り込んでる夢主。それを見つけたペッシがすぐに駆け寄ってきた。「××、大丈夫!?オレの背中に乗って」その姿に当時の男の子が思い浮かぶ。あの頃よりも一回りも二回りも大きくなった背中に手をかけておぶさった。
首に腕を回し、項に額を寄せて「あの時の男の子ってペッシだったんだね」と言うとペッシの肩が跳ねる。「幻滅した?」「ううん、あの時と変わらず格好いい私のヒーローだよ」それを聞いたペッシは立ち止まると「今はまだ無理だけど、必ずあの時の約束は守るから…」と伝える。「!……うん、待ってる」と夢主も首に回した腕に力を込めるとそう答える。


▼リゾット
リゾットと夢主は幼馴染。幼い頃から他の子よりも仲が良く、周りの大人達からも可愛いカップルねとか言われてたりしてた。本人達の気持ちよりも周りに囃し立てられての部分が大きいが、少なからずお互いを思って将来を誓い合う二人だったが例の事故があって以来疎遠に。
十年以上経ってから再会。また会うようになったことで気持ちが復活したが、お互いに相手は昔のことなんてもう覚えていないだろうと思ってる。気持ちが大きくなるにつれて夢主のためにと、あえて夢主から離れようとするリゾット。「もう、おまえとは会えない」「なんで…?」「もう昔のオレとは違う、会わないのがおまえのためだ」自分のためを思い、そう言うリゾットの本心に気付いている夢主だが、納得出来ずに「一生一緒にいようって言ったくせに…!」と言ってしまう。すぐに自分の言ってしまったことに気付いて忘れて欲しいと謝る夢主に、覚えていたことを知ったリゾットはその体を抱き締める。「"ずっと守ってやるから一生一緒にいよう"…そうだ、確かにおまえにそう約束したな」「…私だっていつまでも子供じゃあないんだから自分が決めたことに責任ぐらい持つわ。あなたと関わることで他の人に迷惑をかけるようなことはしない」リゾットは夢主を抱えあげて自分より高い位置になった夢主の顔を見つめながら「あの時、オレがおまえを守ると決めた思いは今も変わりない。だから、オレに約束を果たさせてくれないだろうか?」と伝える。夢主は返事の代わりに両手でリゾットの顔を包み込むと唇を合わせる。


▼ギアッチョ
チームに入ってきた夢主を見て昔仲の良かった女の子だと気付くギアッチョ。(彼は初恋の特別感が強そうなので)一瞬ドキッとするが夢主はギアッチョのことは覚えておらず、すでに彼氏がいた。なんとなく悔しい想いを抱く。それから普通に同僚として仲良く過ごしていたが、次第にまた夢主へ恋愛感情を抱くようになる。だけど彼氏のことを幸せそうに話す夢主に告白するつもりはなかった。

「ギアッチョ、ちょっと話聞いてくれる?」暗い表情の夢主に何かあったと感付く。話を聞いてみると結婚直前まで話が進んでいた彼氏に裏切られ、喧嘩になった末に別れを切り出されたそう。「でも、まだ好きって気持ちが残ってるの…あんなに酷いことされたのに何でだろうね?」ポロッと涙を零した夢主にハンカチを渡してあげるギアッチョ。まだ相手を思って泣いている夢主にオレにしたらいいだろの言葉が喉から出かかったが言えない。手を伸ばして涙を拭ってあげることも出来ない。
少し落ち着いてきた夢主がぽつりと「私ね、プロポーズされるの人生で二回目なんだ」と話し出す。「小さい時に会った男の子がね、大きくなったら迎えに行ってやるって言ってくれたことがあるの。もう顔も覚えてないし相手もそんなこと覚えてないだろうけど…今の私を見たら迎えには来てくれないだろうなぁ」と寂しそうに呟く夢主の手を握って「ふざけんな!迎えに行くって言っただろ!」とギアッチョは叫ぶ。さっき飲み込んで言えなかった言葉とプロポーズの言葉を夢主に伝える。


▼プロシュート
美少年が過ぎるほど美少年だったし、夢主への態度も優しかったから夢主は小さい時のプロシュートを印象深く覚えており、再会した時もすぐに気が付いた。相変わらず王子様みたい…と思ってたら昔の儚げ美少年の欠けらも無いようになってたプロシュートに私の王子様が…とちょっとショックを受ける。
その後付き合うように。もちろん今のプロシュートが好きだが、小さい頃のプロシュートが自分の好みドストライクの王子様でちょっと残念。プロシュートは当時の事は覚えておらず、たまに夢主の会話に出てくるその王子様にそれが自分だとは知らずに嫉妬する。「おい、おまえを夢中にさせるその男はどこのどいつだ、言え」と凄むプロシュートに夢主は笑うと昔会ったことがあること、その時にプロポーズされたことを伝える。それでやっと思い出したプロシュートに夢主も喜ぶが、「昔は本当に王子様みたいだったのに…」とため息をついた夢主の頬を摘むプロシュート。

後日夢主の前に花束を持ったプロシュートが現れる。驚く夢主の前に花束を渡して正面に跪くと手の甲を取ってキスをしてプロポーズ。「どうだ?王子様みたいだろ?」と、とても王子様らしからぬ自信たっぷりの顔で言われる。


▼ホルマジオ
「あ!もしかしてあの時の?」「ん?…あぁ、そういやそんな時もあったな」再会してすぐお互いに気付く。プロポーズの話も子供の頃の話とネタにしてメンバーに話したりもする。「そうなんだよ。こいつも昔は可愛かったんだよ、昔は」「あからさまに昔を強調しない!」よく話したりよく飲みに行ったりあくまで同僚、友達として親交を深める二人。

今日も夜二人で飲みに出かけ、他愛もない話をしていると夢主がふと思い出してホルマジオに話しかける。「そういえばさぁ、今度私の友達が結婚するんだってー」「ふーん」「うわ、興味無さそ。でも私もいい歳だし、いい加減結婚も考えないとなぁ…やっぱりこの間紹介してもらった人と付き合おうかな?」「なんだよ、将来を誓った男がいるのにかァ?」「もう…昔の話でしょう?」夢主は飲んでいたお酒を飲んでグラスを空にすると「明日任務入ってるし、今日は先帰るね」と立ち上がる。ホルマジオはそのまま去ろうとする夢主の腕を掴む。夢主が振り返ると顔を逸らしてさらにグラスを持った手で見えないように顔を隠しながら「昔の話じゃあなけりゃあいいのか?」と言った。訳が分からずにいる夢主に痺れを切らしてホルマジオはやっと顔を夢主の方に向けると、いつもでは考えられないくらい顔を赤くして「そんなに結婚してぇなら…オレが、してやる」と伝える。



▽リクエスト
幼い頃に会った時にプロポーズし、大人になって再会してもう一度プロポーズする暗チ

Twitter 2019.06.10
2019.06.10


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