暗チと二人だけの結婚式


▼プロシュート
旅行に来た二人。プロシュートが予約していたのはホテルのスイートルームで夢主は驚く。始めは萎縮していた夢主だが、次第に緊張も解けたようで興味津々で部屋を見て回っている。そこにホテルの従業員が入ってきたかと思えば夢主を隣の部屋に連れていく。それをプロシュートは笑って見てるだけ。何が起こってるのか分からない夢主を気にもせず、従業員は着々と夢主の支度を進める。少ししてウェディングドレスを身にまとった夢主が完成した。訳が分からず従業員に尋ねても彼女達も優しく微笑むだけ。そんな従業員に促されて先程の部屋に戻るといつの間にかタキシードを着てるプロシュートがいる。「な、なんで?」「…式、出来てなかったからな」そう言って夢主の頬を撫でてくるプロシュートに涙が浮かぶ「先に言ってくれてもいいのに〜」「言ったらサプライズにならねぇだろうが」夢主の涙を拭い、鼻先に口付けると手を差し出すプロシュートに夢主は手を重ねる。二人はホテルのチャペルに向かい、式を挙げた後はハネムーンを楽しむ。


▼イルーゾォ
都合が合わなかったのもあるし、そもそも人前での結婚式なんて恥ずかしくて御免だとイルーゾォは思ってたからそのまま式を挙げずに過ごしていたが、テレビや雑誌でウェディング特集がされていると興味深く見る夢主にやっぱり式やりたかったのかと少し不安になってきたイルーゾォ。
それから数日後の夜、イルーゾォは夢主を外に連れ出した。何処に行くのか尋ねても答えてはくれず、さらに強く手を握られるだけ。少しして辿り着いたのは教会でそこに忍び込む。祭壇の前まで来てやっと立ち止まったイルーゾォは鏡を取り出すと手を突っ込んでゴソゴソ。そしてベールとブーケを取り出すと夢主に。「イルーゾォ?」「…ドレスは今度用意してやる。今はそれだけで我慢しろ」斜め下を見ながらそう言うイルーゾォに普段の自分の行動が気付かれてたと分かった夢主。「…ありがとう、イルーゾォ。でももうこれで十分。見て憧れてたどんな結婚式よりも一番素敵」と笑う夢主にイルーゾォは目を細める。そしてベールの下に手を差し入れると、気付いた夢主は少し腰を落とす。ベールをあげ終わったらブーケを持つ夢主の手と腰に手を添えてキスをする。


▼リゾット
普通の家庭で育ってきた夢主と偶然出会い、結婚することになったのだが、リゾットは未だに自分と結婚させることに迷いがある。今更夢主を手放せないと自覚している
が、両親は最後まで結婚を認めてくれなかったと涙を流す夢主を見て彼女から家族を引き離すことは心苦しく感じていた。美しいドレスを身に纏い、笑顔を見せる夢主に最後にもう一度問いかける。「後悔しないか?」「もう決めたから」「…家族を失うことになってもか?」何度も聞いてくるリゾットに夢主はしっかりリゾットの目を見て「それも含めて私が自分の意思で決めたの。それに…これからはリゾットが私の家族になってくれるんじゃあないの?」と徐々に泣きそうな顔になりながら伝えてきた夢主をリゾットは抱きしめる。「すまなかった。そうだな、これからはオレが…」とどこか自分に言い聞かせるように言った後「××はオレがどんな時も必ず守ってみせる」と伝えると「式も始まってないのに誓いの言葉はまだは早いよ」と笑う夢主。その後リゾットのエスコートで教会の中へ。


▼ペッシ
式は二人だけで簡素に挙げる代わりに写真を多く撮って思い出に残すことに。式が終わった後、色々なドレスを着たり、屋外で撮影したり、カメラを借りてお互いを撮りあったりと様々な方法で写真を撮っていく。最後にもう一度二人での写真を撮るため腕を組むと嬉しそうに笑いかけてくる夢主に心臓ぎゅんてなるペッシ。スタッフの人の撮影の合図に前を向いた夢主に合わせて自分も前を向くが、シャッター押すタイミングに合わせてもう一度夢主の方を向くとその頬にキスをする。「……」「……」「プロシュート達に後で写真見せろって言われてるんだけど…この写真もみんなに見せるね」「えっ!そ、それはっ、他のにしようよ!」「やだー!今の絶対素敵に取れてるから!」嬉しくてみんなに見せびらかしたい夢主と恥ずかしくてどうにか写真を見せるのを阻止したいペッシ。結局みんなに見せられてめちゃくちゃ冷やかされた。


▼ギアッチョ
控え室に行くと既に準備が終了していた夢主のドレス姿を見て思わず感極まっちゃって涙ぐむギアッチョ。それを夢主に笑われちゃって照れ隠しにキレる。「もう〜ドレス姿見ただけで…なんかお父さんみたい」「あぁ!?誰がお父さんだコラァ!」夢主の鼻を摘んで文句を言うが、怒られてるのに夢主は笑顔。頭の中で可愛いを連呼しつつ、キスをしようと顔を近付けたら「あっ、駄目!」と夢主に手のひらで遮られる。「…なにすんだよ」「早いってば…誓いのキスの時まで我慢ね?」眉間にこれでもかというほど皺を寄せるギアッチョに呆れていると腕を引っ張られる。「え、ギアッチョ?」「すぐ始めんぞ」「えぇ、そんなにチューしたいの?」「ウッセッ!」「ふふっ」


▼ホルマジオ
やりたい気持ちはあったが遠慮して式は挙げなくても良いと言う夢主。「駄目だ、やるぞ」「な、なんで?」「ん?そんなのオレがウェディングドレス着たおまえが見たいからだよ」「う、ん」「ただし挙げるなら二人だけでだ。それでもいいか?」理由は分からないが二人だけでと言うホルマジオの希望通り二人で式を挙げることに。
式当日ドレスを着た夢主を見て口笛を吹くホルマジオ。夢主の手を取り指に唇を落とす。「やっぱ思ってた通りだな。こんな姿見たらどんな奴だっておまえに惚れちまう」その言葉で二人だけでの意味に気がついた夢主。嬉しいやら恥ずかしいやらで顔を真っ赤にして「大袈裟…」と呟くが、それを聞いたホルマジオに急に横抱きにされる。「大袈裟じゃあねぇよ…綺麗だ」至近距離で囁かれてキャパオーバーして顔を両手で隠した夢主に笑ってその手にキスをしてそのまま会場へ連れていく。


▼メローネ
自然に囲まれた教会で二人だけで結婚式を挙げた二人。そのままの姿で教会の周りを散策してみることに。手を繋いで歩いていたけど着慣れないドレスに少し歩きにくそうな夢主を見てメローネは夢主を姫抱きにする。たまにクルクルと体を回転させながら歩いては怖がって必死にしがみついてくる夢主が可愛く仕方ないメローネ。「…××」「ん?」「オレの家族になってくれてありがとう」少し涙を浮かべた瞳でそう言うメローネの顔を夢主は両手で包み込み、引き寄せて額を合わせると「実はもう一人家族が増えるって言ったら…喜んでくれる?」と言う。驚いて思わず顔を離したメローネはじわじわとその意味を理解すると夢主の脇の下に手を入れて持ち上げて喜ぶが、体に障るのではと慌てて下ろして普通に抱えたメローネが面白くて笑っちゃった夢主を見て幸せを噛み締めてる。



▽リクエスト
暗チと二人だけの結婚式

Twitter 2019.05.27
2019.05.27


back
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -