暗チとの日常(朝)


▼イルーゾォ
鏡の前で髪のセットをする二人。イルーゾォは手馴れた様子でササッといつもの髪型にするが、夢主はセットしては戻してを繰り返す。納得のいく仕上がりにならないらしい。うーん…と眉間に皺を寄せる夢主を見かねて「何時までやってんだ。オレに貸せ」とブラシを取り上げるイルーゾォ。「わっ、カリスマヘアスタイリストのイルーゾォさんにやってもらえるんですか!」と茶化す夢主の頭をブラシでコツンと叩く。「いつもと同じじゃあ駄目なのか?どうしたいんだよ」とイルーゾォが尋ねると夢主はイルーゾォを見上げた後、「はいっ、恋人に可愛いって思われる髪型にしてください」と言う。イルーゾォは一瞬ポカンとした後、鏡越しに見られないように必死に下唇を噛んでニヤけるのを我慢する。握り締めすぎてちょっとブラシはミシミシいってる。
イルーゾォは夢主の髪に少しブラシを通しただけで「出来たぞ」と言うとブラシを洗面台に置いて出ていこうとする。振り返った夢主をチラッと見て「別にどんな髪型だろうと…おまえを可愛いと思わないことなどない」とごにょごにょ言った後走って出ていく。


▼ギアッチョ
洗面台の前で二人して半分寝ぼけながら朝の準備。先にギアッチョが眼鏡を鏡の前において顔を洗い流す。その隣で夢主も自分の眼鏡を置いて洗顔料を泡立てて顔を洗う。ギアッチョが洗い終わってタオルを取り、夢主と場所を入れ替わる。洗い終わった夢主にギアッチョはタオルを渡すと目の前にぼんやり見える眼鏡を掴んでかけたのはいいが、何故だかサイズがキツいし度も合ってない。眼鏡をずらして鏡に顔を近付けて見てみると、どうやらこれは夢主の眼鏡のよう。「うーん?」隣を見ると夢主が自分と同じポーズをして鏡に顔を近付けている。「これもしかしてギアッチョの眼鏡?」とこちらを見るぼやけた夢主の顔をしっかり見るため顔を近付ける。確認すると夢主がかけているのはギアッチョの眼鏡で、お互いに取り間違えたらしい。そのままの距離で無言で自分の眼鏡をかける夢主を見つめるギアッチョ。
不思議そうに自分の名を呼ぶ夢主の声にハッとして夢主から自分の眼鏡を取って夢主の眼鏡をかけてやると「飯食うぞ」ってリビングに行く。今度眼鏡お揃いにしてくれないか頼もうと思ったギアッチョ。


▼プロシュート
「…見てて楽しいのか?」「うん」「そうかよ」髪をゆるくまとめ、シェービングクリームを付けて髭を剃るプロシュート。それをタオルで顔を拭きながら見つめる夢主。当たり前だけどプロシュートみたいな綺麗な男性でもちゃんと髭って生えるんだなぁってどこか感心してる。下顎部分の髭を剃るために顎を上にあげた時に出た喉仏がセクシーでちょっと恥ずかしくなったけどそれでも見続ける夢主。
そうこうしてるうちに剃り終わったらしくプロシュートはクリームを洗い流してローションを塗ってる。「満足したか?」「うん」「何がそんなに楽しいのかオレには分からねぇな」そう言うプロシュートに「そりゃあいつものプロシュートも勿論素敵なんだけど…こんな姿を見せてくれるのは私だけだと思うと嬉しくて」と笑う夢主。プロシュートはローションを塗る手を止めるとその鼻を摘む。「あっ!鼻についたじゃん、もう!」ともう一度顔を洗う夢主の隣でプロシュートはちょっと耳が赤い。


▼リゾット
寝室にまで届く食欲をそそるいい香りで目が覚めたリゾット。ベッドの隣に夢主の姿はなく、キッチンのほうで朝食を作っている模様。部屋の時計を見るともうそろそろいつもの起床時間。キッチンの方でしていた音が収まり、寝室へ近付いてくる足音が聞こえる。リゾットはまた目を閉じた。
「リゾット?もう起きる時間だよ?」初めは肩をポンポンと叩いて起こそうとしていたが、いつまでも起きないため、次は肩を揺さぶってくる夢主。それでも起きないリゾットに「もう!」とプンスカしてる夢主が可愛くてリゾットは我慢できずに口角が上がってしまう。
「…起きてるよね?」「いや?」「起きてるでしょ!」ご飯冷めちゃうとリゾットの頬をつつく夢主にこれぐらいにしておくかとようやくリゾットは目を開ける。そして頬をつつく夢主の手を取って「おはよう」とその薬指に光る指輪に口付ける。


▼メローネ
ベッドの上にクローゼットから取り出した服を並べ、姿見の前で今日着る服を選んでいる夢主。今日はこっちの服がいいかも、いややっぱりこっちかなぁとなかなか決まらない。そんな夢主の後ろで広げられた服をじーっと見たメローネは「今日はこれなんてどうだい?」とその服がかけられたハンガーを持つと、夢主の後ろから抱きしめるようにしてその服を夢主の正面に出して体に当てて見せる。「黄色は気持ちを明るくしてくれる色なんだ。君、最近疲れてるみたいだったから少しでも違うんじゃあないか?」と鏡越しに微笑むメローネ。「…じゃあこれにする」(そのメローネの気持ちだけで十分明るい気持ちになれるんだよ)と少し照れくさく思いながら夢主はメローネから服を受け取る。
「じゃあ着替えるから部屋から出てて」「?、別に着替えくらい見られても問題ないだろう?昨日だって裸み「いやあああ!もう!外で待ってて!」背中を押されて部屋の外に出されるメローネ。長いこと一緒に住んでるし、下着どころか裸すら見慣れてるのに未だに恥ずかしがる夢主が可愛いなぁと思いながら壁に背を預けて待ってる。


▼ホルマジオ
「ねぇ、やりづらいんだけど」「そんなこと言うなよ、amore」キッチンで朝食を作る夢主の腰に両腕を回してピタリとくっついてくるホルマジオにそう伝えるが離れてくれる気配はない。夢主が移動する時もくっついたまま右へ左へと一緒に移動する。さらに体を振っても離れないホルマジオに夢主は引き剥がすのを諦めて料理に専念することに。その後も何をするでもなく、夢主に抱きついたまま肩に顎を乗せて夢主の手元をじーっと見つめるホルマジオ。どうせなら味見をしてもらおうと口元に差し出すとホルマジオそのままパクッと食べてもぐもぐしてる。その仕草がちょっと可愛いなと思いながら味の感想を聞いてみると「美味いぜ」とニカッと笑うホルマジオを見て嬉しそうにする夢主。その表情見て(可愛すぎんだろ…)とさらに体重かけてギューッと抱きしめるからいつまで経っても料理が完成しない。


▼ペッシ
「××〜、いい加減起きようよ〜」なかなか起きてこない夢主を起こしに来たペッシ。ゆさゆさ体を揺すってたらやっと夢主は目を覚ます。「うーん…まだ眠いよ、ペッシ」目を覚ましたけどまだ起き上がらないし目を擦ってまた寝てしまいそう。「××〜」「んー」再度体を揺するがどうしても瞼が落ちてくる夢主を起こすためペッシは少し考えてから夢主に顔を近付けるとその唇に自分の唇を合わせる。「……え」「なぁ、いい加減起きてくれよぉ。折角今日は一日一緒にいられるのに」「あ、うん、ごめん」しばらくお互い顔真っ赤にして俯いてる。その空気に耐えられなくなって「ご飯は出来てるから早く来てくれよ!」とペッシは急いで寝室から出ていくが、夢主はベッドでゴロゴロ転がって悶絶してる。



Twitter 2019.05.04-2019.05.11
2019.05.11


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