暗チの所からトリップ夢主が去ってしまう


※メローネのスタンドについて捏造してる箇所があります


▼リゾット
帰りたくないと泣きじゃくる夢主にリゾットは言い聞かせる。「向こうの世界はこちらのような危険はないんだろう?それにおまえを守ってくれる家族もいる。自分の世界に帰り、無事なおまえの姿を見せてやるんだ」家族を失う辛さを知っている彼は夢主のため、自分の気持ちを押し殺してそう伝える。だが夢主にはなんで帰るなって言ってくれないのと言われてしまう。
それから気まずい雰囲気のまま夢主が帰る日が来る。

二人は向き合うが目も合わない。リゾットが先に体調には気をつけるようになどと話しかけるが夢主はただ頷くのみ。そうしていると急に言葉が詰まったリゾットを不思議に思い、夢主が顔を上げるとその瞳からは涙が流れていた。リゾットは目を手で隠すと「すまない…本当は帰したくないんだ」と小さく少し震えた声で呟く。たまらなくなって彼に抱きついて泣きじゃくりながらここ数日の態度を謝る夢主をリゾットは強く抱きしめる。そしてお互いへの愛の言葉を伝え合いながら夢主の体が消えるまで二人抱き合っていた。


▼メローネ
「俺とのベイビィを産んでくれないか?」夢主の手を握り、そう言うメローネ。オレの血を使って夢主を母体にベイビィを産んで欲しいと続けて説明すると勘違いして固まっていた夢主からやっと反応がある。「…どうしても君がここに居たという証を、オレ達が愛し合っていた証を残したい」彼はそう言うが、でもそうしたら生まれたベイビィはメローネを攻撃しちゃうし母体になった私もと不安になる夢主。だが彼はそれは大丈夫さと優しく微笑む。「きっと良い子に育つさ…なんたってオレ達の相性は最高だからな」
その後メローネの言う通り戦闘本能などのない善良な性格のベイビィが生まれ、二人でそのベイビィをとても可愛がって育てる。とても幸せな時間を過ごしていたがついに夢主が帰ってしまう時が来てしまう。

ベイビィを抱き抱えて表情を歪ませるメローネに、もう体が消えかかっている夢主は優しく声をかける。すると「やっぱりオレ、君が居ないと…」と涙を流したのを見て夢主は「ほらもうお父さんなんだからしっかりしてよね」と泣きながらもなんとか笑顔を作り、もうほとんど消えて触れられない腕でベイビィごとメローネを抱きしめる。そしてベイビィの額にキスをして「寂しがり屋で泣き虫なお父さんをよろしくね」と言い残し消えていく。


▼プロシュート
帰る日が近付くにつれ表情が暗くなってくる夢主を見かねたプロシュートは「オメーは知らない世界でよく頑張ったな。やっと元の世界に帰れるんだろ、そんな顔すんじゃあねぇよ」と頭を撫でる。「それにそんな暗い顔をオレが最後に見る顔にしないでくれ」と切なそうに笑うプロシュートに夢主は頷く。それからは笑顔が増える夢主、その夢主の姿を記憶に焼きつけるため愛おしそうに見つめてるプロシュート。

ついに帰る日。流石に泣いてしまった夢主に「どこにいようがオレはいつも××を思っている」と手を取りその甲に唇を落とす。さらに泣き出してしまった夢主の涙を拭いながら「ほら、オレが惚れた笑顔を見せてくれよ」と言うと大粒の涙を流しながらも笑顔を見せる夢主。大好き、プロシュートと呟くと消えていった。プロシュートは夢主が消えたその空間を見つめながら「オレもだ、××…愛してる」と呟くと涙を拭っていた手を唇に当て一筋の涙を流す。


▼ギアッチョ
お互いなんとなく両思いだと気付いているがまだ付き合ってはいない二人。ギアッチョは最後に想いを伝えるか悩む。せめて最後に夢主の気持ちを確かめたい、でもこのまま何も伝えず別れた方がお互いのためではないのかと。それは夢主も同じ、告白すべきか迷っていた。そんなモヤモヤした状態のまま夢主の帰る日が来る。

メンバーとの挨拶を済ませた後、気を使われて二人きりに。当たり障りのない会話を繰り返していたが、消え始めた自分の体を見て耐え切れなくなり夢主はギアッチョが好きだと、もうギアッチョ以上に好きになる人なんてできないと伝えた。ギアッチョは「なんで言っちまうんだよ」と涙を浮かべた瞳で夢主を見つめると「オレだってなァ…!お前が好きなんだよ!」と叫ぶように伝える。抱き締めあってさらにお互いの気持ちを確かめ合うと最初で最後のキスをして二人は別れた。


▼ホルマジオ
どうにかして夢主が帰らなくてもいい方法はないか、調べ考えたが解決策は見つからない。もうどうしようもないというのなら足掻くのはやめ、その時間を二人の思い出を作る時間にすることに決めた。毎日二人で出掛けてはホルマジオは最後にこれを身につけた姿を見せてくれと洋服、靴、髪飾りなどを毎回プレゼントする。
そして最終日、全身をホルマジオからのプレゼントでコーディネートされた夢主を見て似合ってると歯を見せて笑うホルマジオ。「あとはこれで完璧だな」そう言うとホルマジオは取り出したものを夢主の頭に被せる。それはショート丈のベールだった。スカート部分にボリュームのある白のレースのワンピース、淡いオレンジと白のコサージュの髪飾り、そしてベール…これではまるで。驚いて動かない夢主に笑うホルマジオはその左手をとると薬指にどこからか用意していた指輪を取り出してはめるとそれに唇を落とす。「おいおい、せっかく綺麗にしたのに泣いたら台無しじゃねぇか」と泣き出してしまった夢主の頭を両手で包み込んで優しく話しかけるホルマジオの瞳にも涙が浮かぶ。次にあった時は本物を着させてやると言う彼の言葉を信じて夢主は元の世界へと帰るのだった。


▼イルーゾォ
夢主が元の世界に帰らなければならなくなったと伝えると、それを聞いたイルーゾォは顔を顰める。「どういうことだ。おまえはオレの傍にいると言ったじゃあねぇか、あれは嘘だったというのか…!」夢主に非はないことは頭では分かっているが思わず口からそう出てしまう。弁解する夢主の声は耳に届かず、夢主が居なくなってしまうことへの虚しさ、何も出来ない事へのイラつきなど様々な感情がごちゃ混ぜになり、「こんなことならおまえと出逢わなければ良かった…!」と口走ってしまう。自分の口から出た言葉にイルーゾォ自身も動揺し、頭を掻きむしるとそのまま部屋を出ていった。
それからの日々、あの日言ってしまったことを後悔していたがもう嫌われてしまったのではという思いから話しかけてくる夢主から逃げ続けていた。明日は夢主が帰る日。イルーゾォは今日もまた夢主を振り切った後、リビングに入るためドアの取手に手をかけようとすると中から夢主の声が聞こえる。ドアを少し開け、中を覗きながら聞き耳を立てるとイルーゾォと仲直りがしたい、私だって本当は帰りたくなんかないと泣いている夢主をプロシュートとペッシが慰めているようだった。それを見て今までいかに自分本位な行動をとっていたのかと思い知らされるイルーゾォ。壁に背を預けて座り込み、頭を抱えているとプロシュートがリビングから出てきた。ビクッと肩を揺らしてプロシュートの方を見ると彼は一瞥しただけでそのまま去ろうとする。「なんも言わねぇのかよ」思わずその背中に問いかけると「もう分かってんだろ?」とプロシュートは答えた。

そして翌日、夢主は他のメンバーへの挨拶をすませるとイルーゾォの姿を探していた。だがどこを探しても見つからない。ついに透け始めた自分の体を見てもう間に合わないかとそのまま一人で去ろうとする夢主。最後に仲直りしてから帰りたかったなと顔を覆った時、突然イルーゾォが息を切らしながら部屋の鏡から飛び出してくる。間に合ったと肩を上下させて息を整えたイルーゾォは突然の事で動揺している夢主に向かって悪かったと告げる。「オレはお前に出逢えて愛とはなにか、幸せとはなにかを知ることが出来た。おまえと出逢ってからの時間はオレにとってかけがえのないものなんだ」そう言うと夢主の手首を掴み、その手に何かを乗せる。「…手鏡?」夢主が確認すると綺麗な装飾の施された円形の手鏡だった。「それを向こうの世界で肌身離さず持っていろ。必ずその鏡を通じて今度はオレがおまえの世界に行ってやる」「そんなこと出来るの?」驚く夢主がそう問いかけるとイルーゾォは自信に満ちた笑みを浮かべ、「おまえが出来たんだぞ?このイルーゾォに出来ないわけがない」と言った。「うん、待ってるから必ず迎えに来てよね」久しく見えていなかった笑顔を浮かべた夢主はそのまま消えた。その瞬間先程までの態度から一転して大粒の涙を流しながら悲痛な声をあげる。懐から取り出した先程夢主に渡したものと色違いの手鏡を握りしめると涙が枯れてしまうほどに泣き続けた。



▽リクエスト
トリップ夢主が帰ってしまう事になりお互い離れたくないのにその日が来てしまった暗チ

Twitter 2019.04.10-2019.04.12
2019.04.13


back
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -