甘やかし上手


テレビに夢中になっていると左手に何かが触れる感触がしてそちらに視線を向けた。見ると私より一回り以上大きいイルーゾォの手が横に置かれている。偶然触れ合ってしまっただけだろうと思い、視線をテレビに向き直すと今度は明確に手を触られている感触がした。イルーゾォの小指が私の小指に絡みつき、強弱をつけて指を握り締められる。チラッと顔を覗き見るが、イルーゾォは肘掛けに肘をつき、視線はテレビを向いたままだ。そのまま私が何も言わないでいると、この指切りをした状態のまま手を上下にトントンと動かしだした。そのイルーゾォの動きにつられて私の手も動く。…もう、しょうがないなぁ。

手は繋いだまま、体を少し浮かせてイルーゾォの方へ体を寄せる。そして頭を肩に乗せるとその肩が少し揺れた。少ししてフンと鼻で笑う声が聞こえたと思えば私の頭にイルーゾォの頭が寄せられた。二人の髪が混ざり合う。密着したことでとくんとくんと耳に届く心臓の鼓動が心地よくて目を閉じた。いつの間にか私の手全体を包み込んできていた大きな手をぎゅっと握り返す。素直に甘えられない彼のために私がコントロールしてあげないとね。彼に気付かれないように小さく笑いながら私はそう思っていた。



▽plus : 暗チの手の繋ぎ方 から
Twitter 2019.09.10
2019.09.10
×
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -