横恋慕
「いいなぁ、兄貴は。オレにないもの沢山持ってて」
ペッシ、ペッシ、ペッシ、ペッシよォ。いつも言ってんだろうが。自信を持て、ペッシ。オメーしか持ってないもの、沢山あるじゃあねぇか。
「そ、そうかい?」
あぁ、そうだ。オレの言うことが信じられねぇってのか?そんなくだらねぇこと考えてる時間があんなら、そこで待ちぼうけくらってるテメーの女の相手してやれ。
「あっ、ごめん。邪魔しちゃった?」
いや、構わねぇ。もう終わった。オレは部屋に戻る。
「あ、ありがとう、兄貴ィ。付き合ってくれて」
ちゃんと今日言ったこと次回までには出来るようにしとけよ。
「あぁ!分かったよ、兄貴ィ」
「特訓お疲れ様、ペッシ。最後バッチリだったね、格好良かったよ」
「へへ、そうかな…」
「うん。あっ、ちょっと待って、プロシュート!」
どうした。
「プロシュートも特訓お疲れ様!」
…フッ、大したことねぇよ。
―だから言っただろ。自信を持て、ペッシ。
―オレが欲しくてたまらねぇもの、オメーは持ってんじゃあねぇか。
Twitter 2019.07.24
2019.07.25
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