世界と契約して魔法少女になってよ
平和とは言い難かったが、それでもつい先ほどまでは「日常」であった。 だが、今はどうだろうか。 極彩色のクレヨンで塗りつぶされた世界と、そこに踊る雑誌から切り抜いたような歪なオブジェと同じように平面的な異形の生き物。 その生き物は見た目に質量など微塵も感じさせないが、四肢に持った彫刻刀は鈍い鋼色をして刃物独特の鋭い光の反射を生み出している。
祓魔という危険に身を置いていた者たちですら、その異質で不気味な世界に背筋を振るわせた。 [*prev] [next#]1/5
|