- クラスメイト
- あれから暫く氷麗と共に過ごした僕は、予め持って来ていたお弁当を、学校の裏庭で氷麗と一緒に食べ、昼休みが終わるギリギリになって教室へと戻った。
そこに待ち受けていたのは、気持ち悪いくらいニヤケた顔をしている星野と月野、そして愛野。
そんな3人を困ったような、呆れたような表情で見ている大気、水野、木野。
ちなみに、星野と大気は、僕と同じアイドルグループ…スリーライツのメンバーだ。
「おい、夜天…お前、何時の間にあんな美人と知り合ったんだよ?」
「すっごくいい雰囲気だったよねー…で?2人はどう言う関係なの?」
「まさか、付き合ってるとか…?」
「僕と彼女がどう言う関係かなんて、君達には関係ないでしょ」
僕はそう言い残すと、3人の好奇心に満たされた視線を無視し、自分の席へと戻った。
そんな僕を尻目に、3人はコソコソと2人は付き合ってるだの、僕がいつも食べているお弁当はきっと彼女の手作りだの、学校が終わった後にデートの約束してただの、好き放題話していた。
「(何でお弁当の事とか、デートの事解ったんだろ…)」
星野達の話を素知らぬ顔で聞きながらそんな事を考えていると、大気が僕の隣に立ち、先程の僕と氷麗の事に付いて口を開いた。
「…夜天、恋愛は自由です。でも、あんな人目の着く場所でイチャつくのは、関心しませんね。あなたは仮にも、アイドルなんですよ?」
「…解ってるよ。大気達に迷惑は掛けない」
「…パパラッチに囲まれるのだけは御免ですからね」
「ハイハイ」
「夜天」
「何?」
「お幸せに」
「……ん。ありがと」
僕と大気の会話が終わると同時に、何時の間にか僕達の話を聞いていたらしい3人が騒ぎ出した。
「キャー!!やっぱり、あの2人付き合ってたんだわ…!」
「星野、あんた知ってた?」
「いや、俺も今初めて知った。夜天の奴も水臭いよなぁ…彼女出来たんなら、教えてくれたっていいのに…」
「彼女居ないあんたが不憫で言えなかったんじゃない?」
「うるせー!!俺だってなぁ、本気出せば彼女の1人や2人…!」
「………はぁ……(煩い…)」
いつもの風景
この中に、氷麗も居たら…なんて思う程、
僕は今この瞬間も、君に恋焦がれてる。
to be continued...