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- 12月24日、今日はクリスマスイブ。街の中央には大きく、そして美しく輝くクリスマスツリー。そのクリスマスツリーを囲むようにして、恋人達は甘い雰囲気を醸し出し、家族連れは楽しげな声を上げ、街は活気で溢れ返っていた。
そんな光景を、私ははるかと共に高層階にあるレストランの窓から眺めていた。
「今日は一段と賑やかだな」
「そりゃ、今日はクリスマスイブだからね」
「そうだな…」
はるかはそう言って小さく笑うと、スーツのポケットから小さな箱を取り出した。
「はい、クリスマスプレゼント。受け取ってもらえるかな…?」
「…くれるの…?」
「もちろん…開けてみて?」
はるかの言葉に、私は素直に従い、箱を開けた。
「!これ…」
はるかから貰った箱の中に入っていたのは指輪。はるかはその指輪を箱から取り出すと、私の左手を取り、そっと薬指に嵌めた。
「結婚して欲しい」
はるかの言葉と行動が嬉しくて、私の目からは涙が溢れた。
「…返事は…?」
はるかは微笑みながら、そっと私の涙を拭ってくれた。そんな優しい彼に、私は最高の笑顔と愛を込めて言った。
「不束者ですが、よろしくお願いします!」