- ツイッターでお題@
- まだ半分夢の中にいる状態で大好きな人と指を絡ませ合っている夜天光を妄想してみよう。 http://t.co/5eBSVRDvue
とある初夏の朝。
少しずつ空が白みを帯びて来てはいるものの、まだまだ太陽が顔を出すには早い時間。
そんな時間に、ふと目を覚ました私は、隣で眠る夜天の綺麗な寝顔を、彼を起こさない様に注意しながら、静かに見つめた。
「(可愛い寝顔…。いつもの大人びた雰囲気がないせいか、何だか夜天が幼く見える…)」
すやすやと寝息を立てる夜天の頬に、そっと手を伸ばし、その寝顔に触れた。
「いつもお仕事お疲れ様…。忙しい中、いつもいつも私なんかに会いに来てくれてありがとう…」
夜天のあどけない寝顔を見つめながら、私はポツリと呟いた。
毎日毎日、アイドルの仕事で忙しい夜天。彼のスケジュール帳は、ずっと、何ヶ月先まで仕事の予定でいっぱい。そんな忙しい日々の中でも、優しい彼は、例えそれが僅かな時間だったとしても、私に会いに来てくれる。
普段「もっと時間が欲しい」なんて言ってるくせに、たまの休日だって、彼は自分の事はそっちのけで、私の元に来ては、休みが終わってしまうギリギリまでずっと、私と同じ時間を過ごしてくれる。
夜天が優しくて、私の事を大切にしてくれてるのは、痛い程わかってる。
私だって、夜天と一緒に居られるのは嬉しいし、凄く幸せだ。だけど…
「無理してまで、私に会いに来てくれなくてもいいんだよ…?」
仕事が大変で、誰が考えたって疲れてるはずなのに、夜天が休む時間を惜してまで、私に会いに来てくれなくたっていい。
そんな時間があるなら、夜天には少しでも長く休んで欲しい。
「お願いだから、もっと自分を大切にして…っ…」
涙が私の頬を伝い、ポツポツと小さく枕にシミを残していく。
もしも夜天が倒れたらどうしよう…
もしも夜天が居なくなったらどうしよう…
そんな不安な思いが、私の中をぐるぐると駆け巡り、私の瞳からは、次々と涙が溢れては、枕のシミを大きくしていった。
「……何泣いてるのさ…」
「!やて……ごめ…っ…」
突然降って来た夜天の声に、夜天を起こしてしまった事に気付いた私は、すぐに謝罪の言葉を口にしようとするも、しっかりとした強い力で抱きしめられてしまえば、何も言えなくなってしまった。
「怖い夢でも見たの?」
夜天のその優しい問い掛けに、私は微かに首を横に振り、夜天の胸へと顔を埋めた。
「夜天が…居なくなったら、どうしようって……」
「何それ…。居なくなんてならないよ。ずっと名前の側に居る…」
「そうじゃ、なくて……!夜天……仕事忙しいのに、いつも…無理して会いに来てくれるから…。たまの休みの日だって…っ……自分の事はそっちのけで、私の事ばっかりだから……いつか、体壊したり、倒れたりするんじゃないかって……不安で…」
夜天の来ているTシャツを握り締め、震える声でそう伝えれば、夜天はずっと閉じていた目を少しだけ開け、私の涙で濡れた顔をじっと見つめると、優しい声で、優しい微笑みと共に、私に告げた。
「そんな心配しなくても大丈夫…。こうやっていつも、名前に癒されてるから…」
「え……?」
「さっき、僕が無理して会いに来てるとか言ってたけど、僕は無理なんてしてないよ。むしろ、名前に会わないで居た方が、調子悪いんだから…」
「どう言う、事…?」
「僕が頑張れるのは、君が居るからだよって事…。名前が居るから、本当は嫌な仕事だって頑張れる。どんなに疲れてたって、名前の顔を見るだけで、名前の声を聞くだけで、名前に触れるだけで、どんどん元気が出てくるんだ…」
「私に、会うだけで…?」
「そう。名前に会うだけで、僕はいつだって元気になれる…。だから、そんな心配しなくていいよ…。僕は居なくなったりしないし、名前の側から離れるつもりもないから…」
そう言って私の額にそっと口付けると、夜天は指を絡ませるようにして私の手をしっかりと握り、再びその綺麗な翡翠の瞳を閉じた。
「さ、まだ起きるには早いし、もう一眠りしよ…?」
「……ずっと、握っててくれる…?」
「離せって言っても離さないから安心しなよ…」
「ん……おやすみ、夜天…」
「おやすみ、名前…」
それから数分後、静かに寝息を立て始めた名前を優しい眼差しで見つめる夜天は、彼女を起こさないよう、静かに呟いた。
「一生手放すつもりなんてないから、覚悟しててよね…」
数時間後、夜天と手を繋ぎ、抱きしめられたまま目を覚ました名前の薬指には、朝日に照らされ、キラキラと輝くシルバーリングが嵌められていたのは、また別のお話…。
Happy end...?
何これ何これ何これェ\(^q^)/
お題に沿って書けてない上、誰得ぅ〜?な偽物夜天。
夜天好きの皆様、大変申し訳ない……