世界の果てで待ってるよ

二人で暮らしてる部屋に帰ったらそんな書き置きが残されていたからとりあえず『世界の果て』でググってみた。
決してネタでこんなことをしているわけじゃない。ネタだとしても笑えない。
リアリストな彼女が果たして世界の果てなどと抽象的な表現をするだろうかと疑問に思った結果の行動だ。

しかし全く成果が出ない。
世界の果てありすぎだろ。一つに絞れ。
そもそも彼女と世界の果てがどうこうなんて話したことがない。
伏線もなしに推理せよと言うのか。酷いな。
部屋に手がかりが残されてるんじゃないだろうかと探偵ごっこに勤しんでみる。ワトソン君はどこにいる。

部屋に残されていたのは旅の雑誌。しかも外国だ。
なんということだ彼女は地球まるまる使ってかくれんぼをしようというのか。さすがマイハニー、スケールが違う。そんなところに惚れたんだがスケールでか過ぎて着いて行けねぇ。
しかも旅雑誌と『世界の果て』の検索結果が一つも掠っていない。そりゃそうか。旅先に旅雑誌は持っていくよな普通。

旅雑誌と共に床に転がっていたのだが、そもそも考えるのが自分の性に合わないと気付いて、とりあえず検索結果一通り巡ってみることにした。


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