おわりに



Violence Days、これにておしまいです。
長いという程ではないのでしょうが、決して短いともいえないこのお話に最後までお付き合いいただいた方々に、この場をお借りして心からの感謝を申し上げます。


最後に、このお話のちょっとした設定のような、少し大仰な言い方をすれば小ネタのようなものを…勝手ながら私の為の備忘録という意味も込めて記させていただき、本当の終わりにしようと思います。
ただ、ここでは先程備忘録とも書いた通り完全に「私(作者)がどういうつもりだったか」という書き方をしております。要はメタ要素が満載です。
何いっちょまえみたいな口利いてんだよイテェなお前というご指摘は大変ごもっともなのですが、自己満足の為に書くことだけはお許しください。あの本当に、少しでも不快になるようでしたらご覧いただかなくても構わないので…!







★はじまり★
以前設置していた拍手のお礼に代えた文章で、「黒バスのキャラクターに姉妹がいたらシリーズ」を書いていたことがありました。
そこで「宮地さんに妹がいて、その妹がめっちゃお兄ちゃんに似てたら面白くない!?」とひとりで盛り上がったことがはじまりです。
この時の彼女と聖花さんは違う存在ですが、同じようなやり取りはこっちの宮地兄妹もやっております。すみませんその事実は今考えました。

ちなみに最終回のラストは1話と対応しているので、「こいつ突然王子様とかお姫様とか言い出してどーした」ってなったらぜひそちらをご参照くださいね(表現力不足をここで解消してすみません)。




★メインキャラ3人の関係★
このお話を書く上で最初から最後まで徹底していたのが、「誰と誰のことも恋人関係にはしない」ということでした。「好き」という複雑な感情は絡ませずに、単純に「友達だからできること」を楽しもうと思って書き始めたのがこのお話の原点だったからです。
とはいえ、「恋人」じゃないだけで「好き」の感情は度々現れているのですが……

最終話でも触れた通り、高尾は聖花さんのことを恋愛対象としては見ていません。
ただ、底なしの明るさと軽いノリ、その基盤にある芯の強さ…と、どこか性格設定の時点で高尾に似せた部分もあるので、そういう意味では相性の良さを感じていてほしいな…と思っておりました。
そのため「その気になればいつでも好きになれるけど、あえて好きにはならない」距離感を目指しておりましたし、高尾ならそういうちょっと面ど…いえ、複雑な感情もきっと持つことができるだろう、と勝手に期待していたところはありました。

対して緑間は、高尾ほどは冷静に感情を処理することができないと良いな〜…なんて考えた結果、物語が進んでいくにつれ少しずつその感情に変化を見せていこう、と意識することになりました。
まだ「好き」ではない。でも、確実に彼の中では何かが変わっている。
そんな機微を、クリスマスの日のお話なんかで感じていただけたら幸いです。感じていただけたらとか言う前にもう少し文章力を磨きますね。
ちなみにあの日高尾が「友達に会った」などと言って緑間と聖花さんを2人きりにしたのはもちろん嘘です。緑間の、本人すら気づいていない心の変化をいち早く察知していた高尾は、妹の元へ行こうとする宮地兄を体を張って止めながらあの電話を入れました。

そして基本的に主人公は何も考えておりません。みんなで楽しく生きていきたいねいえーいってなものです。緑間には頑張ってほしい所存。




★オリジナルキャラクター★
このお話では、委員長と八ツ橋君(とその姉)と松芝さんという、3人(4人)のオリジナルキャラクターが登場しました。

このお話を書く時にもう一つ意識していたことが、「高校生らしさが欲しい」です。
高校生時代が楽しかったという方もそうでなかったという方もそれぞれ多いとは思いますが…(これから高校生になる方がいらっしゃいましたら、その方の高校生生活が楽しくなりますよう心よりお祈りしております)

聖花さんには、できるだけ楽しい高校生生活を送ってほしいという思いがありました。
でも、どんなに楽しくても、「味方しかいない環境」「楽しいことしか起こらない日常」というものは存在しないと考えております。むしろ毎日が楽しいからこそ、ありふれた分かれ道で葛藤したり、些細な悪意に落ち込んだり、感情の振れ幅が大きくなっていくのではないかと……

松芝さんとのお話は、そういう思いで生まれたものでした。

そしてそのお話があったことで、委員長のような「意味もなくキャーキャー言い合える子」、八ツ橋君のような「自分の全てを認めてくれ、尊敬しあえる人」というキャラクターが、聖花さんにとって本当に大切な友人達なのだということが浮き彫りになったら良いなぁって…なぁって…。

全編を通して「小さな出来事に対してもたくさんのことを感じ、考え、みんなで一緒に大人になっていってほしい」と願って書いていたところはあるのですが、この点に関してはそんなに…というか全くもう表現できませんでしたのでここに書いておきます…。

ちなみに松芝さんとごたごたしていた時、委員長も八ツ橋君も変わらずに聖花さんと仲良く楽しくやっておりました。あのエピソードでは高尾と緑間との友情によりスポットを当てたかったので名前すら出していませんが、実は

「なんか最近女子の空気悪くね? 大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ! ていうかむしろそうやって気にさせちゃう方が申し訳なくなるから、いつも通り接してほしい〜」
「…ん、わかった、聖花がそう言うならいつも通りよろしくな!(女子の問題に男子が下手に口出しても良いことはないし、何より俺は聖花の強さを信じてるから)」

とか

「ねえ、松芝さん最近なんか変だよね…? 何か手伝う…って言い方はおかしいけど、私にできることないかな?」
「委員長はそのまま私の友達でいてくれたらそれだけで私は最高にベリベリハッピーだよ…」
「わ、私ふざけてるつもりじゃないんだけど!」
「私もふざけてないよ。ただこっちまでいろんな人を巻き込んで、大きな派閥闘争みたいな感じにはしたくないなぁ〜って。穏便にしたいなぁ〜って。なんか偉そうだけどね、そう思ったりしてるんだ」
「……私、何があっても絶対聖花ちゃんの味方だからね!(そんなこと言ってられなくなる時がもし来るなら、私はもう槍でも剣でも持って前線張っちゃうけど良いよね!!)」

とか、そんなやり取りもありました。





とても軽いノリのお話でしたので、執筆中も大変楽しみながら書いておりました。
閲覧してくださっている方がいらっしゃることを知る度に、とても嬉しい気持ちになっておりました。
そして更新中に応援のメッセージをくださった方からは、本当に強い力をいただいておりました。

このような小さなサイトの小さな物語を最後まで読んで下さり、本当にありがとうございました。
黒バスという素敵な作品の素敵なキャラクター達との夢物語は、これからも色々と妄想していきたいなと思っております。
お気持ちが向いた時、また別のお話でお会いできれば幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

重ねてお礼申し上げます、ありがとうございました。

2018.1.30 風夜



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