28



確信が私の体を動かしたのは、3月の初旬。もうすぐ卒業式を控えた温かい日のことだった。
 
「お兄ちゃんがねぇ、第一志望受かっててぇ」
「もうそれ8回目なんすけど先輩。そろそろ止めないと真ちゃんがキレます先輩」
「そもそも俺は2回目以降は聞いていない」
 
教室に居づらいなぁって思い始めてから半月程経ったわけだけど、私達のお昼を食べる場所は教室に戻ってきていた。毎日移動するのが面倒だったし、悲しいことに私は松ちゃんからの待遇に慣れ始めてしまっていたのだ。
 
いつかちゃんと向き合わなきゃなぁ、なんて思っているうちに、その日も放課後。
 
部活があるからと言う緑間を送り出してから昇降口へ向かうと─────
 
「うわっ」
 
靴箱を開けて、思わず声を上げてしまった。
中に入っていたのは沢山のゴミ。…と思ったら待って、これ私のテストじゃん!
 
私は授業中に受けた小テストの類を全てファイリングし、教室にある自分のロッカーにしまっていた。もちろんそんなものを見せびらかしたことはないし、今日だって授業が終わった後はすぐにファイルをロッカーにしまった。
 
その中身が、ぐしゃぐしゃに丸め込まれて、靴箱の中に押し込まれている。
 
「……………ちょっと、これは…」
 
このテスト達は、私が努力した証だ。たかが小テストとみんなが言う中で、気を抜かず、予習復習を欠かさず、いつでも全力で臨んだ結果。だからこれは、私の努力をそのままぐしゃぐしゃにされたと同義。
 
もちろん誰がやったかなんて証拠はないわけだから、決め付けは良くない。頭ではわかっていても、同時に松ちゃんの顔が離れなくて、気づけば私はぐっと拳を握りしめていた。
 
………いつか向き合うっていうそのいつかが、今来たみたい。
 
急いで教室に戻る。松ちゃんは、まだ教室に残って友達と喋っていた。私が教室に戻ってきたのを見ると不機嫌そうに顔をしかめて、急いで帰り支度を始めるものだから、私も間髪入れずに「松ちゃん」と呼び止めた。
松ちゃん、無視。友達も、無視。でもそんなことわかってたから、私はわざわざ松ちゃんの席の前まで行く。
 
「松ちゃん、話があるんだけど良いかな」
 
目の前で、名指しで声をかけられてるのに無視してくる度胸は素晴らしいと思う。松ちゃんはこっちを見もせずに鞄の中を整理し終えると、私を押し退けて席を離れた。
 
「私の何が気に入らないの」
 
こっちだってそんなもの構わない。大声でそう尋ねると、松ちゃんの足が止まった。
 
「1月に靴隠したのは、松ちゃんだよね。今日は私のテストがぐしゃぐしゃにされてたんだけど、それも関係あるのかな。関係なかったらほんとごめん、でも最近松ちゃんに無視されたりわざと配布物落とされたりしてるから、一応聞きたくて」
「……………」
「私の何が嫌なのかわかんないんだけど、物に訴えるくらいなら直接言ってほしい。話をするのも嫌だって言うなら仕方ないから、それなら一切関わらないでほしい。どっちつかずな感じはちょっと…困る」
 
松ちゃんはしばらく無言で私を睨みつけていた。それから小さな声で「………わかるわけないじゃん」と、呟く。
 
「…え?」
「宮地さんに私の気持ちがわかるわけないじゃん!!」
 
突然の大声。つい言葉を忘れ、松ちゃんの怒りに呑まれる。
 
「たいした努力もしてないくせに成績が良くて、何の魅力もないくせにお兄さんのコネでバスケ部の男子に取り入って、望んだものを苦労せずに何でも手に入れてるような人には、私がどれだけ辛い思いをしたかなんてわかるわけない!!! 成績が落ちて、彼氏にも振られて、何にも熱を注げなくなった私の絶望なんて、わかるわけないじゃん…!!!」
 
私のことが嫌いだと、甘えている人間だと、容赦なく責め立ててくる松ちゃんの声は、もはや悲鳴に近い。
 
努力してない…?
何の魅力もない…?

そんな風に、見られてたの?
 
私はずっと、自分なりに努力してきたつもりだった。
私はずっと、"私自身"があの2人と仲良くできていると思っていた。
 
…そりゃ、そんな自分の"つもり"を他人に理解してもらおうなんて、思っているわけじゃない。私こんなに努力して偉いでしょ! 私はとても魅力的な人間でしょ! なんて、決して思ったことはない。
 
………でも、こう真っ向から否定されるのは、ちょっと、辛い。
 
だって私は私の精一杯をやってきてたから。私の精一杯を否定されて、私の私という個を…それこそ何も知らない人に否定されて、私の心は少しずつ痛みを訴え出す。

ダメだ、こんなことで悲しんじゃいけない。
向き合うっていうのは、相手を負かすことじゃない。根拠のないやっかみでお兄ちゃんまで巻き込みながら悪口を吐き出す自称ファンを相手にしてるんじゃないんだから。この子は、私が原因で、私を攻撃してるんだから。
ちゃんと、話を聞かなきゃ。悲しむのは、その後。
 
「わ…私がどういう風に見えてたのかはわかった…。でも、松ちゃんが一生懸命頑張ってたのを、理解できないわけじゃないよ。ましてや笑ったり見下したりとか、そんなの考えたこともないし…」
「だからそういう余裕な態度が馬鹿にしてるって言ってんじゃん。何様? 私は勉強しなくても成績良いですからアピール? あの小テストだって意味わかんない、なんであんなもんとっといてるわけ? きもいんだけど、あんな無意味なやつでさえ私は失点しませんからみたいな?」
「そんなっ……」

無意味じゃないと思ってるからだよ。
あれは毎回の授業の復習。テスト前に見返すだけでも、違うんだよ。それが私にとって有効な勉強法なの。
 
「私は…自分なりに、いつも努力して」
「今更努力してますとか言われても信じらんないから。委員長みたいに大人しく普段からがり勉でそれしか私の人生にはないんですみたいな顔してるなら別だけど、」
「ちょっと、委員長は関係ないじゃん」
「はー、そういう良い子ちゃんアピールもうざい。私のことは良いけど委員長を悪く言うのは許せない! とかそういうの寒いからやめて」
 
どうしよう…とりつく島もない。会話になってないし、だんだんと松ちゃんが"見えているものしか見ない"ことがわかってしまって、これからも会話になることはないであろうことも容易に想像できてしまったのが、辛い。
 
「えっと…そしたら、私も理解するよう努めるから、良かったら話してみてくれない? 私も松ちゃんがどんな努力をしてきたのか、きちんと聞きたい。それで…私がどういうことしてるのかも、その後で聞いてほしい」
「あんたに理解できるわけないって言ったばっかじゃん。しかも勝ち組のご高説とか死んでも聞きたくないんだけど」
「私も何もせずにいるわけじゃ」
「だからそれが信じらんないって言ってんの! いつもへらへらへらへら、馬鹿みたいなことばっか言って何も考えずにアホなことだけしてるくせに」
 
何を言っても通じない。歩み寄ることさえ許してもらえない。
じゃあこの人は、何がしたいんだろう。私に嫌がらせをしたいだけ…とかだったら、ちょっとそれは…流石に私も怒る…。
 
「…ええと…私はどうしたら良いのかな」
「は? じゃあ消えれば? もう学校来なくて良いよ、そんだけ頭良いなら学校なんかいらないでしょ」
 
この子にだって、きっと事情があるから─────私をここまで非難する、正当な理由があるのかもしれないから──────一生懸命、声を荒げないように自分に言い聞かせる。ここで私も松ちゃんのことを色々決めつけて責めてしまったら、それこそ松ちゃんのことを理解してないという彼女の言い分を更に正当化するだけだ。
 
「…学校には、行くよ。松ちゃんのためだけに、私を学校に行かせてくれる人の気持ちとか、自分の人生を裏切ることはできない」
「だからそういうのが………!」
「いや、無視はしてて良いよ。悪口を言われるのも…まぁ嫌だけど、我慢する。だから靴を隠したり、テストをぐしゃぐしゃにしたり、そういうのはやめてもらえるかな…って…無理?」
「なんで私が宮地さんの言うこと聞かなきゃいけないわけ?」
 
何の解決にもならない、そんな殴り合いのような応酬。理性をかき集めて、彼女にひどいことを言ってしまわないよう頑張っていたけど、元来の怒りっぽさはそろそろ限界を迎えてきてるみたいだった。

「言うこと聞くっていうか、その…松ちゃんが私のこと嫌いなのはすごいわかったから、お互いの妥協点を探そうよ、みたいな…」
「いやそういう話じゃないから。宮地さんの存在がもう私にとっては目障りでしかないってわけ、わかる? それともその頭は勉強しかできないKYなお飾り?」 
「…………あのさ」
 
…ごめん、だめだ、我慢できん。
 
「あなたが私をどう思うかは自由だけど、私の持ち物に手を出すことまでが自由なわけないよね? このままこういうこと続けるっていうなら、あなたの行為が客観的に見てどういうものなのか第三者に判断を仰いでも良いんだよ」
「なにそれ、脅してるつもり?」
「ううん、そういう方法もあるよってだけ。もちろんそういうことになったら、あなたが私にどういうことをされたのか、私をどう思ってるのかっていうのも全部話してくれて構わない。ただ私達2人で話していても現状が変わらないなら、私は誰か他の人に中立的な立場から話を聞いてもらう方が良いって思うな。というか、私達がこのまま揉めてても意味がないのは今日でわかっちゃったから、あなたが今まで通り私の持ち物を隠したりぐちゃぐちゃにしたりするって言うなら、私は明日にでもそうする覚悟があるよ」
 
轢くぞ! 刺すぞ! ぶっ殺すぞ! っていうお兄ちゃん直伝のバイオレンスワードがずっと頭の中で点滅してたけど、それだけは一生懸命抑え込んだ。頑張れ私、勉強しなくても頭が良いんだから(どうかここで笑ってほしい)、なんか頭良さそうな感じで理詰めするんだ。頑張れ。
 
いやね、本当は松ちゃんの気持ちをもっとちゃんと聞きたいんだよ…なんて、今更言い訳じみてるのかな。でも、例えば松ちゃんが今回勉強に力を注げなかった理由とか、高校に入ってから成績不振になってしまったきっかけとか、きちんと聞いたら複雑な事情があったのかもしれない。そしてそれを理解できたら、私達は和解できたのかもしれない。
 
でも、でもね。
こんなに言われっぱなしで、しかもそれこそ私の何もわかってないくせに勝手なことばっかり言って、訂正しても、理解しようと歩み寄っても拒絶されるばかりで。
 
私はとても、悔しかったのだ。そして悲しかったのだ。
今だってそう、瞬きする暇もないくらい頭を回して、息つく余裕もないくらい喋っていないと、涙が溢れてしまいそうな程に。

勉強は、何もない自分が、いつか何かを手に入れる為に唯一頑張っていたことだった。
友達は、何もない自分が、何もないことに悩みながら、それでも大きな目標として、そして心から安らげる居場所として大切にしてきた私自身の宝ものだった。

そんな努力を否定されて。何もない自分自身も否定されて。宝ものを取り上げられて。
何もないことに悩んでいる私の気持ちを「何でも持ってるくせに」と平気で傷つけて。
 
ねえ…それとも、私もあなたのことをそんなに傷つけたのかな?
私は彼女を馬鹿にしたことなんてない。彼女が自分より劣っているとも思ったことはない。
でも、思っていなかっただけで、言葉にしなかっただけで、私の生き方は彼女にそういう印象を与えてしまっていたのかな。それが彼女に傷をつけていたのかな。
 
……でもそれなら、尚更そんなの謝れないよ。
そこで謝ってしまったら、それは私が彼女に対してそう思っていたことを認めることになっちゃう。
 
だから私は、否定することしかできない。あなたのこと、馬鹿になんかしてないよ、って。理解されない否定を、続けなきゃいけない。
 
「…ねえ、松ちゃん」
「うるさい、もう話しかけないで。帰るよ」
 
私の言葉なんて待たずに、松ちゃんは教室を出て行ってしまった。
 
……私、松ちゃんに掛ける言葉、きっと間違ったんだろうな……。
 
どうしたら良いのかわかんない。明日から、私はまた平気な顔して松ちゃんを傷つけ続けるんだろうか。松ちゃんの顔を見る度に言われた悪口を思い出して、私も傷つき続けるんだろうか。
 
もうわけわかんない。
私はこれからどうしたら良いんだろう。私の努力も、私という人間もよくわかんなくなっちゃった。あんな心ない言葉で簡単にぺしゃんこになるんだから、本当に私は何も持っていなかったんだろう。私が正しいと思ってやってきたことが、客観的に見た時そんなに汚いものだったなんて。もう、何を目指して頑張れば良いのかもわかんない。緑間や高尾に、今まで通り接して良いのかだって、なんかわかんなくなってきた。
 
私って…そうか、こんなもんだったのかぁ。
ほんとつまんないな。からっぽだな。

「宮地」
 
涙がひとつ零れた時、教室の後ろ…さっき松ちゃんが出て行った方から、聞き慣れた低い声が聞こえた。
慌てて目尻を拭って振り返ると、そこにいたのはユニフォーム姿の緑間。
 
「…なんでいるの」
 
今は部活中のはずじゃ。
 
「外を走っている最中に松芝と会ってな。俺は必要ないと言ったんだが、高尾が聖花が心配だと言って利かなかったのだよ」
 
そんな、部活を中断してまで来させてしまうなんて。
 
何にもない私の為に。
何にもないくせに、人のことだけは傷つけてる私の為に。
何にもないくせに、傍目から見たらなんでも持ってるような狡い人間の為に。
 
「……たまには高尾も、正しいことを言うらしいな」
「……」
「何があったか、話してみろ」
 
ぐ、と唇を噛み締める。
こんなところで甘えるなんて、嫌だった。
 
これは私の問題だ。関係ない緑間に話したりなんかして、私ばかりが被害者面をしたくはない。それに今は、安心できるはずの緑間の顔を見るのが、とても辛かった。このまま一緒にいたって会話なんてできるわけがなかった。
 
「宮地」
「大丈夫、ちゃんと話せたから。問題ないよ」
 
私の言葉に緑間が珍しく戸惑っているのが伝わる。
 
「部活中断させてごめんね。戻ったら高尾にも大丈夫って伝えといて」
 
今日はもう早く帰ろう。明日からのことは、また明日になってから考えよう。
 
最後に緑間に「ありがとう」と心をこめて伝えてから、教室の出口へ向かう。扉に手を掛けたその瞬間、私の背に緑間のいつもより大きな声がかかった。
 
「─────俺は、よく人の心の機微に疎いと言われる」
 
少しだけ焦っているような、早口の言葉。
 
「だから、察してはやれん。お前が話さないと、俺はずっとお前がなぜそこまで傷ついているのかわからないままだ」
 
つい、足を止めた。
私はむしろわかってほしくなかったから、今こうして逃げているのに。味方なんてされたくないから、何も話さないのに。
心配なんかしないでほしい。気遣いなんか見せないでほしい。
 
「…別に私は、察してほしいなんて思ってない」
「ならなぜ俺を避ける」
「………これは私が、自分で考えなきゃいけないことだから」
「考えれば良いだろう。それが誰にも訳を話さず一人で抱えなければならない理由にはならん」
「なんで緑間がそんなに踏み込んでくるの!?」
 
無意識だった。
無意識に、彼の優しさがあまりに苦しすぎて、私はそんな冷たい言葉を吐いてしまった。
 
「………………」
 
緑間も驚いているみたいだ。
でも…ああ、彼の目が伏せられた。小さく嘆息している。
 
呆れられてしまった、のかな。きっとそうだろうな。
そりゃそうだよ、大事な部活の時間を削ってまで来てくれたのに、その心配を切り捨てるようなこと言ったんだもん。
 
事情を話す気がないからって、さすがに今の言い方は間違ってた。
 
「……ごめん」
「いや、お前は間違っていない。俺の方こそすまなかった」
「ううん、間違ってる。私は───────」
「良いんだ」
 
緑間は緩やかに私を遮った。それから私が出ようとしていた扉とは反対側の扉から教室を出る。
 
「…余計な真似をしたな」
「…っ!」
 
私の声にならない制止は届かなかった。どうしようって迷っている間に彼の姿は見えなくなって、それからやっと正気を取り戻して急いで追いかけたけど、当然会えるわけなんてなくて。
 
「………なんで」
 
なんで、こうなっちゃったんだろう。
ううん、わかってる、全部私が悪い。
 
さっき松ちゃんが出て行っちゃった時とは比べものにならないほどの痛みが胸を穿つ。
 
私のせいだ。松ちゃんを傷つけたのも、緑間に嫌な思いをさせてしまったのも………全部、私のせいだ。
 
「だめだ…せめて、緑間とは話をしなきゃ…」
 
会って何を話すって言うんだろう。松ちゃんとした話をすれば良いのかな。でもそんな、押されてる間は逃げるのに引かれた途端にべらべら喋るって、それじゃただの構ってちゃんじゃないか。

ねえ聖花、そうじゃないじゃん。
そうじゃなくて、もっと言わなきゃいけないことはあるはずなのに。
 
混乱しながらも、私は部室棟の方へ向かう。今は当然練習中で誰もいないはずだから、一人で待って、部活が終わったら──────と、思っていたら。
 
「……聖花?」
 
バスケ部の部室の前には、お兄ちゃんがいた。
 
「なんだこんなとこまで。何か頼まれたのか?」
 
そう言うお兄ちゃんは部室から出てきたばかりのようだった。既に去年のうちに引退しているお兄ちゃんがこんな所にいるはずはないんだけど…忘れ物でもしてたんだろうか。
 
「………緑間と、話をしなきゃいけなくて」
「緑間?」
 
最近緑間の名前が出ると必要以上に怒っていたお兄ちゃん。でもこの時はただ、冷静に周囲をくるりと見回しただけだった。
 
「…今はいないぞ。練習時間もまだ残ってるはずだし、外ももう暗い。明日にしたらどうだ」
 
私の顔もきっと疲れてる。お兄ちゃんは、それに気づいてる。だって16年、毎日お兄ちゃんは私のことを見てきているんだから。
 
─────緑間のことは信頼してないわけじゃない。むしろ今までの友達の誰よりも、彼の誠実さや人間性は信じてる。
でも確かに私はお兄ちゃんの姿を見た瞬間、どっと体から力が抜けていくのを感じていた。私はさっきまで…それこそ緑間が来てくれた時でさえ、気が張っていたのだと初めて気がつく。
 
「………お兄ちゃん」
「どうした」
「……みんなとうまくやっていくって、難しいね………」
 
お兄ちゃんは何も言わなかった。私の頭をいつもみたいにぽんぽんと乱暴に撫でて、学校の外へと連れ出した。



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