Dear*椎名様
2021/12/15

椎名さん、改めてお誕生日おめでとうございます!
よそのお宅のお子様を勝手にお借りすることが必ずしも良いとは限らないことは承知だったので、サプライズと称してこのような形で公開しても良いものなのか直前まで迷っていたのですが…。
少しでも気持ちが伝わっていれば嬉しいです。

ゴーストの小ネタ、早速気づいてくださってありがとうございます!
椎名さんはいつもこういう"ちゃんと読まないとわからないし、ちゃんと読んでもわかるかわからない"微妙なネタを拾ってくださるので、今回も書き応えが本当にありました…。
その後Twitterで一部英訳してくださったところで私の感情は大爆発です。そう! それが言いたかったの! と叫んでしまいました(笑)
シリウスの「詳しく説明しなくても理解しろよ」という傲慢さと、傍目には「ゴースト、ゴースト」と言っているだけにしか見えない滑稽さが出ますように、と願いながら書いた部分でした。

ジェームズの邪魔さ加減は、BHT側の本編における4年生辺りから如実に表れてきているので、その辺りの設定をそのまま反映させたものです。シリウスが何か言いたがる度に現れるジェームズ…無意識なのか確信犯なのか、本人曰く「さあ? シリウスがさっさと大事な部分を伝えないのが悪いんだよ」とのことだそうですが…。

ハナさんの描写は、「イリスが見たら」こう見えるだろうなというものがたくさん詰め込まれています。もちろんハナさんの親御さんは椎名さんなので、ハナさん自身のお考えや振る舞い、そしてジェームズ達との距離感は椎名さんの書かれているものが唯一解なのですが、「本当は大人で仕事をしている」、「ハリーポッターの読者としてキャラクターの行く末を知っている」という側面から、まだまだ子供で足場も不確かなイリスにとっては優しいお姉さんのように見えるはず、とふんだんに「幽霊さん」のミステリアスさを意識して書かせていただきました。

仰る通り、彼女達が会えるタイミングはこの夜1回きりです。
そしてこれまた仰る通り、シリウスはイリスにハナさんの真実は告げませんでした。イリスは物語上、大切なリリーにたくさんの秘密を抱えながら生きています。それと同様、シリウスに対しても彼女はいくつかの秘密を抱えていました。
なので、それが「嘘」ではない限り、彼女はシリウスの秘密の全てを許します。大切な一夜限りの友人のため、そして愛した人への信頼のため、イリスはシリウスが自分に対して何を黙そうと、「秘密にすることが大切なこと」と理解するくらいの頭は持っていました。

相変わらず細かいところまで拾ってくださり、イリスとハナさんという本来決して出会うはずのなかった2人のヒロインの邂逅を一緒に覗いてくださり、本当にありがとうございました。
このお話は椎名さんに捧げたものですので、煮るなり焼くなり持ち帰るなりもうお好きになさってください…。少しでも椎名さんとハナさんへの友情と愛が伝われば、それが私の本望です。



そしてここからは、Twitterで語れなかった更なるお礼を…。

あの!
あのですね!
なぜ私の方が誕生日プレゼントを贈ってもらっているのでしょうか!?

「2つの流れ星」
何にも負けない一等星シリウスに並走する小さな星。きっと最初は誰の目にも留まらないような郡星のひとつだったのであろうイリスが、こうして共に流れ星として駆け抜けていく様が、まるで2人の人生そのものを見ているようで泣けてしまいました。

「音楽ゲームが好きな私」
エッ、まさか日々の戯言ツイートまで見ていてくださったんですか!?
創作以外の生き甲斐と言われたら「音楽だ」と真っ先に答えるであろう私にとって、この画像は私の夢を叶えてくれるような素晴らしい1枚でした。
シークバーが後半にあるというところから、流れ星の位置はホグワーツ卒業辺りの時間を駆けているのかな、なんて妄想したりもして(その辺りの「多少大人になったイリス」なら、シリウスの隣を駆けるにようやく相応しい女になっていると思うのです)…。

「秘密の花園のアーチ」
ここで私の涙腺は崩壊し、膝から崩れ落ちました。
椎名さんがどれだけ私の作品を理解し、おこがましいながらも愛してくれているかが一瞬で伝わってきました…。
まさに私の考えている通りの花のアーチでした。フリー素材だと仰ってはいましたが、数ある素材さんの中からこれをチョイスしてくださったセンスに脱帽です。本編でうまく言語化できず「花のアーチ」に留まった表現をここまで明確に視覚化してくださるなんて。
そして秘密の花園のエピソードは、厳密には1話分しか書いていませんが、初めて6人の絆が確固たるものになり、そして初めて全員共通の心の拠り所が生まれた瞬間でもある私の中でも最も思い入れが深いと言って良いものでした。
そこを切り取って、中表紙というまさに「もうひとつの秘密の表紙」にしてくださった椎名さん。どうお礼を申し上げたら良いのかわかりません。一生ものの宝物です。

と、いうことで…。
サプライズを仕掛けたつもりがサプライズを返されてしまいました! さすが椎名さんも筋金入りの悪戯仕掛人…。
この度は私のささやかな夢でもあった「書籍化」に優しい一押しをくださって、本当に本当にありがとうございました。
10日後、椎名さんのご本が出来上がった暁には一番大切な場所にしまっておき、そしていつか自分の本が完成した時にはその隣に並べて、椎名さんとの思い出を確たる一生ものにしたいです(重たい)。

これからもささやかながら活動を応援しております。
共に楽しいハリポタライフを送りましょうね!




prev | next


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -