「何?」
興味を示したCapricornはパソコンから手を離しCastorの方へ向いた。
「Cancer、知ってるよね?」
「もちろん。最近、自分からここに入って来た奴でしょ。」
そんなことわざわざ確認しなくていいから本題に移ってよ、急かすCapricornの姿に満足したのかCastorはニコニコと上機嫌そうだ(実際はいつも笑ってるから笑顔で機嫌を計るのは難しいのだが)。
「教えたらちゅーしてくれる?」
「毎回、毎回そう言って何?僕がAriesに殺されるの見たいわけ?」
「冗談、冗談。」
「ほんとバカじゃないの。」
苛々するCapricornを見てCastorはやっと仕事の顔をする。いつもにまして何を考えているかつかめない感情のない笑みを浮かべる。そして静かな声で今日の収穫を仲間に手渡す。
「彼ね、FMSに猫を買ってるわよ。」
「それも高級そうな黒猫。」
どう?首を傾げるCastorにCapricornは赤い瞳を細め嬉しそうにいいねと呟いた。
「Tu m'aimes?(私のこと好き?)」
「Je t'aime à la folie.(狂っちゃうくらい君を愛してるよ。)」
「Merci.(ありがとう)」
情報、知識は武器となる。それゆえ
知識欲、それは時に人を狂わせる。
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