とある午後、男たちが集会とやらに向かった後アジトのリビングには集会には参加しないCastorとDabihだけが残っていた。ソファに深く座ったCastorは爪の手入れをしていてDabihはそこから少し離れたとこに座り愛用の銃たちの手入れをしている。

「Dabihは集会行かないの?」

爪の手入れが終わったのかマニキュアの瓶の蓋を閉めながたCastorは銃に視線を送るDabihに声をかけた。Dabihはというと手に持っていた銃を丁寧にケースにしまってからゆっくりとCastorへ視線を移す。

「私なんかがScorpioと同じ集会に出席するなんて滅相もないです。」

「ふーん。なんか分かんないけど従順ね。」

質問しておいて興味があるのかないのか分からないような気が抜けた返答をしたCastorは黒のヒールを脱いでソファに足を上げる。

「Dabihって妄信的よね。ScorpioにはもちろんTaurusに対しても。」

「Scorpioは最高の主人ですから。だからScorpioの信じるものは私の信じるものです。」

「へぇ、うちの執事もそんな感じなのかな?」

「・・・さぁそれはどうか存じ上げませんが。」

Castorは時計を見上げる。時計は夕刻を指していた。男連中が帰ってくるのはまだ先だ。

「ねぇDabih、貴女がScorpioを最高の主人っていう理由聞いてもいい?」

Castorは笑う。それを見てDabihはあからさまに嫌な顔で返す。

「・・・それは、情報としてですか?」

「いえ、女同士の秘密話としてよ。まぁ、恋バナってやつよ。」

「こ、恋だなんてっ」

顔をほんのり紅に染め慌てるDabihにCastorはもう一押しと言うようにソファから立ち上がり近寄った。

「もちろん、タダでとは言わないわ。新しい銃の費用Ariesに頼んであげる。」

Castorのその甘い誘惑の言葉にDabihは確かにこの人は対人情報収集に向いていると思う。まぁいつもは男相手にもっと下品なご褒美をやっているのだろうが。

「やっぱり、情報としてじゃないですか。」

「ふふ、違うわ。本当よ?でも職業柄どうしてもね。」

微笑むCastorにDabihは別におもしろくもないですけどと釘を刺す。




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