イライラと君の腕
今日はお互い用事がないからデートしよう。そう提案したのは一樹だった。しかし暑いし金ないしで結局、私の部屋でだるだるしている。
と、言いましても厳密に言うとだるだるしているのは一樹だけで、私は一樹に指摘されるまですっかり忘れていた課題とイチャイチャしています(こうでも言わなきゃテンションは上がらない)。
「おい、出来たか?」
「まだ。」
「手伝ってやろうか?」
「いい。」
只でさえむわっとした暑苦しい部屋にイライラして課題にイライラしているのに、3分おきくらいに話しかけてくる一樹に更にイライラする。
「あと何ページだ?」
「だあああ!!もう!うるさい一樹!」
イライラが頂点に達し、怒鳴りながら一樹の方へ振り向くと一樹がにやりと笑った。
「な、何笑ってんの?」
「いやーご機嫌斜めなお嬢様がやっとこっち向いたからな。」
どうやら一樹は相手にされず、暇だったようだ(そりゃそうか)。立ち上がり、私に近寄ると大きな腕が私を捕まえた。
「課題を忘れてたお前が悪い。」
「は?え?この状況で説教すか?」
一樹にぎゅうぎゅう抱きしめられながらふざけ合っているうちに、いつの間にかイライラしていない自分に気付いて可笑しくなった。
「何、笑ってんだ?」
「べっつにー?」
蒸し暑い部屋の中、一樹に抱きしめられ汗ばむのは悪くない。
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ちずさ様へ相互記念として捧げさせて頂きます!
遅くなった上になんか暑苦しい話ですみません…お気に召さなかったら書き直すのでバーンと書き直し命じてやってください!ちずささん大好きですーこれからもよろしくお願いいたしますね!
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