みんなは授業中で保健室には私しかいなくて、そんな状況で暇な私には昼寝しかすることがなかったんだ。





それにトリップってそうそう起きないものじゃないですか。






「あの、すみません。」

がくがくと揺さぶられ私は微かに目を開く。まだ、眠い。

「・・・ん・・・?」

「あの、すみません。」

聞き覚えの無い女の子の声に私は飛び起きた。
狭いベッドの上で後ずさりながら声の持ち主を見ると短い黒髪のすごく背が高い女子が立っていた。しかも、星月学園の女子制服を着た。

「じょ、じょ女子生徒・・・?」

この学園には私を含めて二人しか女子はいないハズ。ならばこれは誰だ。頭の中でぐちゃぐちゃ考えながら私はジリジリと後ろに下がる。

「こ、ここには女子生徒、二人しかいないハズ・・・」

思考の一部をふと零すと目の前の高身長の女子生徒は表情を変えずにいいえ?と口にした。

「星月学園には現在、5人の女子生徒が在籍していますよ?」

夢だ。これは夢だ。



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