それはある日、突然だった。
「ぷるるるる、ぷるるるる、がちゃ」
「…はい、エムですが」
「おう、俺だ。今すぐ俺の部屋にこい」
今すぐだ、と。
長官の部屋の扉の前にはちょうど任務から帰還、到着したジャブラとブルーノとフクロウがいた。
「おかえり、ジャブラ、ブルーノ、フクロウ」
「あ?おうエムか、久しぶりだな」
「そうね、1年ぶり?」
「あぁ…今回の任務は少し手間取ってな」
「エムこそこれから任務かチャパパ?」
「まだわからない。いきなり呼び出されたから」
ひとまず、そろって長官の部屋の扉を開けた。
「おう、よく戻ったな!しっかしジャブラー仕事が遅ぇなぁ」
「だからよォ!フクロウのやつがすぐベラベラ喋りやがるから計画通りに事が運ばねぇんだよ!」
「チャパパー喋ってしまったんだチャパー」
「ったくよォ…おおエム!今日もまた一段とエロティカルな格好しやがって」
「セクハラです」
「オオイ…なんでそこでカリファがつっこむんだ…?!」
「(うるさい…)」
そこには任務帰りの三人とあたしを含めて、カク、カリファ、クマドリ、そしてルッチの全員が顔を揃えていた。こんなの、本当に久しぶりだ。
「あぁエムを含め…休みを満喫してるとこわりぃがな、今日はCP9全員に話しておかにゃあならねェことがある」
「…」
「…」
何やらどこか神妙そうに、それでいて得意げに口角がひくついていて、何を話し始めるのか知れないが小悪党っぷり丸出しだ。
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