※前サイトの加筆修正作品なので総集しました。
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「ルッチーいっ」
とんだじゃじゃ馬娘を、俺も抱え込んだもんだ。
「…エム会議くらいきちんと座って聞け」
「はぁーい」
後ろからまとわりついてきた腕をほどき俺の隣にちょこんと座る。その容姿をたとえるならばせいぜい12、3歳程度の幼い背丈顔つき。加えての天真爛漫といったところか。
「会議って、あたしとルッチだけなのに」
「任務の作戦だ、真面目にやれ」
はぁーい、と力のこもらない緩い言動に性格。そこらで駆け回る子供と何ら変わらない。
「…任務の概要は把握したな」
うんー…とやはり緩い返事を返しクッションを抱きしめ俺の膝の上に頭を預けた。そろそろこの子供には、眠たい時間なのかもしれない。
この分だと、大して内容は聞いちゃいない事も予想がついて思わずため息が漏れた。
「ねぇルッチー…」
「なんだ」
みんな殺しちゃっていい?「ああ」
そっかあ、と言って俺に口付けて無邪気に笑って瞼を閉じた。残酷で無邪気な天使に感嘆のため息。
END
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