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ふと、それに手を伸ばしたくなった。
手にとって少し見つめて頭に乗せて。あぁ、やっぱりぶかぶかね。
「ポッポー…?」
「似合う?」
困ったように首をひねるハットリは私の肩で小さく鳴いた。
「…何をしてる」
声のした方に180度振り向いて。
「似合う?」
なんて、遊び心。窓の外から差し込む光なんてお構いなしにワインのボトルを開けて。重たそうに腰をあげて私を見下ろした。
「似合うわけねぇだろうが」
すっぽり隠れた顔半分を覗かせるようにその指でアゴを持ち上げて絡まった視線に、そっと口付けられた。
「お見通しね」
「舐めるな、バカヤロウ」
頬を伝う滴がしょっぱくていつもの繕い笑顔。
「残念」
素敵な隠し場所、見付けられたと思ったのにね。
あなたの哀しそうな顔に涙は止まらない「あなたのせい」
「バカバカしい」
その口付けに、酔ってしまいそう。
END
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