short(op) | ナノ


嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い!
近付かないで!
嫌な予感しかしないの!


「エム」

「……は…い」

「ゲームだ」


は?

意味が分からなすぎて、笑えもしない。この人顔色一つ変えないから冗談かどうかも分からないけど。
とりあえず、嫌すぎる。


「嫌で「オセロ、ポーカー、チェス、何がいい。お前に決めさせてやる」


今更ですけど拒否権無しですか。


「……じゃあ…」

「なんだ」

「……ババ抜きで」










……分かってたけど。
分かってたけど!


「…………」

「お前の負けだ」


まさかストレートで負けるなんて。ババ抜きならセコい手も無いと思ったあたしがバカすぎた。


「俺の勝ちだな」



ニヤリと酷くやらしく笑った次の瞬間、テーブルの上に重ねられたカードがばさっと散ってハットリは自らどこかへ行ってしまって。
あたしはとんでもないセクハラ上司に組み敷かれて。


「ややややや!関係ない…っていうか聞いてません!」

「黙れ」


反抗も許さず勝手に黙らせて身体を抱き上げて。


「…ん…はっ…」

「俺に勝てると思うな」


また、やらしい笑顔。


「や…、んっ」


どこまでも上手すぎてだいきらい。


「溺れろ」





ありえない…





無茶苦茶で俺サマな上司に目をつけられるなんて!



END

thank you 江戸物語