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::スイーツカフェ「スイメリクスア」にて(ホフマン)

17日。
ホースマンシップの在り方に悩む自分の話きいて頂き、明るく笑うネージュさんの声に、ホフマンどれほどか癒されたことでしょう。
ホフマンが自覚してるより、ずっとネージュさんは気を遣ってくれてるのだろうなあと、代わってPLもしみじみ。ありがとうございました!


この前のサンドイッチ屋さんでもでしたが、メニュー想像しながらのロールも楽しいものです。
しかし今回はパッとスイーツの商品例が出てこないで、ネージュさんまかせになってしまいました〜。

概念上のお菓子は好きなのですよ。
児童文学にちなんだ、メアリー・ポピンズのレシピとか、赤毛のアンのお菓子絵本とか、マザー・グースのお菓子絵本とかも、ちょいちょい持ってるのですが、ロールにいかされてないですねー。
それらの本のカントリー風お菓子や、ターシャ・チューダーの絵本にありそうな、お祝いの日に母子で型を抜いて作るいびつなクッキーや、ぐりとぐらのカステラのような、本の中のお菓子には、子供の頃と変わらぬときめきを覚えるものの、お店のショーケースにありそうな具体的なお菓子となると、ちょっとイメージが難しいのでしょうか。


お土産物や贈答品の箱菓子をデパ地下で見繕う以外では、お菓子の店に行くことなども、思えばないもので。

ホフマンと同じで、PLも出されれば甘い物自体は好きですが、個人で能動的には特に求める習慣がないというか。
そういえば喫茶店などでケーキ食べたこともないやもしれぬ。
昔、道頓堀ひっかけ北側にあったキリンプラザの一階カフェで、クリームたっぷりの苺のミルフィーユをアテにエールを飲んで、げろ出そうになったことが一度あったくらいです。
記憶定かでないですが、あれセットメニューだった気がするのですが。狂ってるよな! 世の中ではそうでもないんでしょうか?

あるいは深読みすれば、あのメニューはモームやシェイクスピアのcakes and aleの言い回しにちなんでのことかも。これは「人生を楽しくするもの」の意味だそうです。別々では確かにそうでも、混ぜるな危険でもありそうですが。
まあちょっとした素朴な焼き菓子と黒ビールなんかだとよく合いそうですが。クリームやあんこは。


でも、昔の文豪でも大手まんじゅうでビール飲んだりしてる人いますし、あ、私も以前いきつけのバーでビール飲んでたら「いただきものだけどよかったらどうぞ」とシューアイス出されて、マスターの正気を疑いましたけど、やってみたら案外いけました♪

まあ一般に酒飲みは甘いものを好まないといいますが、あれは多少気取って言ってる部分もあると思われ、本当に酒好きな方は、たぶんあんまり考えてないですよ←


バタービールも不気味とか言ってしまったけど、案外いけるのでしょう。
ちなみに間違ってましたが、ホグズミードの酒場は「漏れ鍋」でなく「三本の箒」でした〜。今USJでも飲めるそうですね。

あれはホットバタードラムのように、バターを溶かしたホットビールということなのでしょうか。
確かに、昔の道具類を見てると、アイロンというかスリッパ型の酒杯や、コーンのように底の尖った型の酒杯があり、これらは尖った部分をおき火に挿してエールを温めて飲むための器具だったといいますから、ホットも一般的だったのでしょう。
そうした昔の習俗を読んでると、こちらが勝手に常識としてるような思い込みを、軽やかに笑い飛ばしてくれる快感が見つかることはよくあり、それが楽しみでもあります。

あとちなみに、まずいまずい言われてらしたらしいリールさんのシーソルトビールですが、ビールに塩は普通です。苦味を丸くしたり、味の輪郭を立たせたり、コロナなどは塩とライムないとはじまらんですし。
にも関わらず、それだけまずがられているということは、考えられる理由は一つ。塩入れすぎ。なのかもしれません(笑)



ところでヒュイゲンが自家製麦酒でフリーマーケットに参加する予定だったわけではないのです。彼の麦酒づくりはこれからです。
昔風の家庭のレシピでは、大麦を水に浸けて暖かくして10日、麦芽が出たら煎って砕いて、65℃のお湯に入れてマッシュにして1日、水分をこして、沸騰させて、ホップを入れて、一気に冷まして、酵母を入れて、5、6日樽で醸成とのこと。少なくともそれくらいはかかるようです。
それに、昔は麦酒の醸造は9月29日の聖ミカエル祭まで禁止されていたりもしました。そうした中世歳時記に勝手に因んでみようと思ってるので、最初から間に合わなそうでした。

この禁令には、それより早く醸造しても、傷んでしまうからという事情もあったようです。
夏越しのために春に醸造される麦酒は、暑気で傷まないようアルコール度数の高いもので、秋の新酒より、重い味のものでした。
だから10月にさわやかな秋の新酒が解禁されると、オクトーバーフェスのような収穫祭で、大々的に提供されたそうです。



この9月29日のミカエル祭、ミクルマスでは、ガチョウのローストや、ジンジャーケーキが食べられたよう。
ジンジャーエールやジンジャーワインも飲まれたし、洋梨をジンジャー、シナモン、ナツメグで砂糖煮にしたものが宴をしめるデザートでした。

このミクルマスの生姜押しは、生姜の薬効が癒し手ミカエルにちなむものと連想されるから、という説や、または12世紀の豪商にちなむとの説もあるよう。

この商人は、ミクルマスの市で売ろうと、船いっぱいの生姜を運んで来ましたが、町が新しく課した税金が高すぎて割に合わないと、税の支払いを断りました。その代わり、欲しがる人すべてに生姜を分け与えてしまったとのこと。そしてその間に雇った手品師、トランペット吹き、歌手、あやつり人形師たちに芸をさせ、人々を楽しませたといいます。

この伝承はマドレーヌ・P・コズマンの伝えるものですが、サラッと意味不明です。どういうことでしょう?
税金の支払いを断り、しかしそれでなぜ商品をバラ巻くのか、よくわからないのですが。やけくそ?アナーキー精神?
せっかくの収穫の時期なのに、民衆はお金も収穫物も税として取り上げられ、活気がないのを見かね、えーい持ってけてやんでい、とやっちゃったのかもしれません。

または、本当は民衆による暴動、打ち壊しがあり、彼らが豪商の荷を奪い取り、木枠をこじあけてバラ撒いてしまったのを、貰ったことにしたのかもしれません。


そこで芸人達が雇われるのも、お祭りに付き物のそれらが欠けていたことの補完の感じなのでしょうか。
実際ミクルマスの市には、様々な商人や、チーズや作物を持ち込む近隣農家、馬を売りに来る馬喰、道具類を持ってくる職人の他、人出を当て込んだ楽士や軽業師やキャンディ売りもたくさん集まり、収穫祭と芸術祭を合わせたようなものでもあったのでしょう。

今回ペティットでは二つのお祭りが被ってるようですが、それらは元々わかちがたい、「秋」をテーマにした同じものの、それぞれのある一面だったのかもしれませんね。
 

2017.09.19 (Tue) 15:33
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