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::【AD&D日記】3.オーク様はサウスポー

さてやってきました闘技場。
ここでは魔物や戦士達と戦えるのですが、お金とか別に貰えない。
むしろ刑場の意味あいが強くて、民家や城に侵入して衛兵に捕まったり、酒場で面倒ごとをおこすと、闘技場送りになります。このゲームにおいて、戦闘はペナルティ。

捕まって戦わされる場合はどちらかが死ぬまでのデスマッチを強いられることがあり、負けるとゲームオーバーなのですが、今回のように自分から戦いに訪ねた場合はデスマッチは発生せず、敗北しても1HP残ります。


ファンファーレと共に戦いが始まります。
観覧席には王冠の人物の姿も。あれがヒルズファーの領主でしょうか?
しかし今はそちらに気をとられている場合ではない。相手は「左利きのオーク レフティ」!




戦闘では無造作に打ちかかってもガードされやすいので、相手が攻撃に出る瞬間の予備動作を見極め、下がるガード方向へすばやくカウンターを放つのがコツなのですが、見てからでは間に合わないですから、相手のクセ、行動パターンを読むのが重要です。まずは防御を固めて「見」に徹しましょうか。
画面に表示されているテキスト、
「見事な防御!」はうまく敵の攻撃をさばいた時。「何処から攻撃してくるんだ?」は読みがはずれて打たれた時です。



「耳ががんがん鳴る」もダメージを受けた表現。
次の「これで君が厄介な奴と判ったろう」と「この一撃は強烈だ!」はこちらの攻撃が成功した表現です。
ダメージ量が数値でわからないの。不便のようだけど、でも実際はそうですしね。数値で見える方が変なのだから。

TRPGマスタリングする時も、今の攻撃でモンスターに何点ダメージ通ったとか、これで何点HP残ってるとか言わないでしょう。
「命中したけど、鎧でとまった」とか「ちくっと痛い」とか「ぐらついてるよ」とか。中級者以上なら、大体モンスターデータ覚えてるから、言わなくても状況ほぼ判ったりするのだけれど。



ところでこのレフティ君、5回のうち4回はこちらの左側を攻撃してきます。
普通左利きなら、こちらの右を攻撃しそうなものだけど。名前がフェイントなんだろうか?

ちなみにグラフィックからして、得物は両者クォータースタッフか、それより少し短めな棒のようです。
クォータースタッフは六尺棒より少し長いくらいの棒です。
ロビン・フッドが川に渡した丸太の上でリトル・ジョンと決闘する時に使う、あれがたぶんそうでしょうか。


しかし調べてみたら、クォータースタッフ術では、利き手を下(後ろ)に置くのが基本なのかもしれません。右利きなら左手と左足が前なんですね。
これなら確かに左利きのレフティ君は、こちらの左側を攻撃してきやすいかもしれません。


(画像引用:続・中世ヨーロッパの武術 新紀元社 長田龍太)


ふつう両手剣でも野球のバットでも、まず右手が上にくるでしょう。
スタッフでもそうかと思ってましたが、違うよう。
考えたらビリヤードのキューでも、左手はブリッジで右手が後ろです。
両手槍などの長柄武器の場合も持ち手の左右こうなんでしょうか。たぶん両方の構え修得するのだろうけど。「振る」のか「突く」のかでも変わるでしょう。
また銃剣術や、鎧をつけた左手で剣身を掴むハーフソードの構えでも、柄をもつ右が引き手(後ろ)に普通なりますが、なかには下図のように左手が柄を持ち、右が逆手でリカッソを掴む技もあったのだとか。



これはアバンストラッシュのように逆手で横斬りするのか、または地擦りのように斬り上げるか、または左肩に振りかついで突きかかるか、そこから右下へ突きおろしざま引っ掻き斬るのか。
どれにせよ順手よりリーチ短縮されるだけで、それがなんで長柄武器への対策になるのかよくわからないですから、攻撃でなく防御やカウンターの面での操作性を高め、コンパクトに振る目的の構えなのかもしれません。
船頭か大鎌の構えにも見えます。下に槍が散らかってますが、ドイツ傭兵の両手剣隊は、スイス傭兵の5〜7メートルにもなるパイクの槍ぶすまを叩き折り刈り取る為に投入されたりしたそうです。


ちなみに両手剣のリカッソと前鉤は、握るためでなく、ハルバードなどが手元まで滑ってこないように止める機能だった説も展開されてました。









さて闘技場に戻りましょう。
レフティ君の動きは読んだ、そろそろ眠ってもらいましょう。



「オミゴト。」
誰なん(笑)


まだフラグは立たないよう。続いての対戦相手が現れます。
今度は「誰も名前を知らない赤ミノタウロス」!

左右へのスタッフ攻撃と、上段への頭突き攻撃を繰り出してくる赤ミノさん。少し打たれてしまいましたが、頭突き攻撃の時は、準備動作に二度頭を振るクセがあるようです。そこへこちらも上段を合わせ攻撃を叩き込み、彼も下すことができました。
すると彼が近付いてきて、



「戦士としての腕は確かだ。ギルドへ戻るがいい」
結構平然たる様子。
というかふつうに話せるのなら、名前誰か聞いたげれば。寡黙な男なのか。




言われた通り、ギルドに戻りマスターに会うと、ついに入会を認められます。
入会金は150GP。まあ安いでしょう、寝泊まりもさせて貰ってるのだし。

さあこれで仕事を受けらるはず。
と思う間もなく、マスターから早速の依頼が。

「君に果たしてもらいたい簡単な仕事がある。最近我々の仲間の一人が殺されて墓地に埋められた。彼はギルドの重要な書類を運んでいた。この書類を探してきてもらいたいのだ」

とのこと。報酬は4500GP、前金はなし。中々の額です。
しかし書類の中身はなんでしょう? そこを軽く探り入れたいのだけど、自動的に話は決まってしまいました。コンピュータゲームだから仕方ない。
なんの書類でしょうね。新入りに任せるぐらいだから、そう危ないネタでもないのか、むしろ捨て駒前提でぺーぺーにやらせる仕事なのか…。



ともかく調査の前に、体力を回復しておきたいところ。このくらいの傷なら3日も安めば大丈夫でしょうか?

飲むのもしばらく控えた方がいいんだろうけど、ビールはウチでは飲む内に入らないから大丈夫!←

「鼠の巣窟亭」よりギルドから近い「ドラゴンの棲み家亭」という酒場を見つけたので、行ってみましょう。ヒルズファーに酒場は4軒あります。設定上人口は約4万人(デイル歴1372年調べ)だから、少ないのか多いのかわかりませんが。でもメニューはどこもおんなじなの。

一杯やって食事をすませると、勝負でもしないかと持ちかける声。



これは互いに投げ合うのでなく、ようは「私が目隠ししてダーツを的にあててみせてやるから、出来たら払いなさい」という意味のようです。
面白い、やってみな。とコインを置きましょう。

すると女は難なくトントーンと的を射抜いたではないですか。
「ほとんど手首しか使わないのよ」
そう言ってコインをさらって行きました。賭けは負けです。

あっけにとられてしまったけど、いや手首がどうとか投げ方の問題じゃない。目隠しの問題でしょ。透けるとか穴があるなどの仕掛けがあったか、他の感覚能力を使ったかのイカサマに違いないのです。
しかしその場でわからなかったのだから、こちらの負けです。
今日はオークやミノタウロスには勝ったんだがなあ。

やられたぜ。と肩をすくめて、給仕の娘さんを呼び止め、もう一杯おかわりをお願いするとしましょう。
(つづく)
 

2016.09.15 (Thu) 14:45
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