日報 ブログ ::銀のワイバーン館にて(リュクルゴス) 久しぶりにリュクルゴスでした。 情報整理的な感じでもありますが、彼やルトナが言ってるのって全部、現時点での推論ですからね。 巡礼の性格上必然ですが、サイデルの行動は可動性を持ちますし。 イベントトピにも書きましたが、この探索シナリオに関して最終的な「真相」は決めていますが「展開」と「結末」は決めていません。 また、巻き込み進行もやりません。 関わりにくくて申し訳ないかなとは思うのですが、関わらないといけないような展開にもしません。 ということは、難しくはなくて、なに別に「ん、これってこうなんじゃないの?」と思い付いた事があれば試していただいたらいいだけのことです。 探索依頼自体はクエギル通してますし、もちろん巡礼以外、フライルー地方以外の方からもそれは受け付けていて、例えばリリアンドルにいるリタや、ペティットにいるリュクルゴスやホフマンを通じるなり、単独で記録や文献を調べるなり、思い付いたことやって頂ければ、リアクションさせて頂く感じです。あまり普段出られてないですけど、私書頂けたら調整しますよー。 ところで福井県あたりを中心に全国に分布する八百比丘尼伝説を出しましたが、人魚肉が不老長寿の妙薬になるという話の出典は、これと朝鮮半島の同様に300年生きた少女の伝説あたりでしょう。 高橋留美子の漫画などで有名になりましたが、西洋に類話はないようです。 また古代中国では人魚の脂で作った蝋燭はその火が消えることがなく、帝王の墳墓に使ったという文献もあります。このあたりから永遠性のイメージが来てるのかな。 中国ではまた、人魚の織った織物で衣服を作ると水に入っても濡れることがないとか、その涙が真珠になるとか、骨を削って内服すると止血剤になるとか、いろいろ素材としての利用方が書かれてます。狩られそう。逃げてー、てなりますが、対して西洋では船乗りを惑わす魔物であることが多く、狩る側なんでしょうか。 にしても、怖いけど神秘的で美しいイメージが附与されるようです。 初登場当初のセイレーン(サイレン、ジレネ)は人魚でなく鳥人で、デビルマンの妖鳥シレーヌは古典派なわけですが、歌声で船乗りを狂わすのは同じで、その出没海域を越える時にオデュッセウスは乗組員に蝋で耳せんさせ、自分は暴れないようにマストに体を縛りつけさせました。 やがてセイレーンの歌が聞こえると、オデュッセウスはやっぱりわーわー暴れ出すんですが、対処してたから大丈夫でした。 さすがはトロイアを木馬作戦で陥落させた知将オデュッセウス!抜かりないことだ! でなくて、考えたらこれ意味ない行動で、普通に自分も耳せんしておけば済むでしょ。なぜわざわざこんなことしたかと言えば、その歌を聞いてみたかったからではないかな。 確かに人を狂わす魔性の歌とはどんなものだろうか。好奇心を掻き立てられる気持ちはよくわかるというものです。 このあたりの心を惑わすような神秘性が、後に人魚の美女化につながり、ライン川のローレライやアンデルセンの人魚姫に派生結実していったのでしょうか。 「心を惑わす→美女」という式にみえる短絡さが、男ってヤツは本当にこれダカラ!とピエットさんあたりにドつかれそうですが←、永遠性のイメージが附与される東洋人魚とは対照に、美人薄命だかなんだか、アンデルセンに見るように、西洋人魚ははかない最後のイメージがあったり。 しかしひるがえって不老長寿の八百比丘尼も、幾度も夫に先立たれるあたりディードリッドの憂いのような、エルフ×人間に常にまつわる苦悩があったり、異形と疎まれ出家し最後は入定、即身仏ですから、幸福なイメージではない。けど仏として残るあたりはやはり永遠クラスタなのか。 してみれば無常性と永続性に通ずる普遍性がこんなところにもあるのかも知れない。などと止揚仮説がでるわけです。 東西比較でなくても、ファンタジーの真髄、人の描く夢というのはなにかこういう感じにあるような。 本筋だいぶ逸脱したうえ投げっぱなしですが、そんな気がいたしたりもするわけでして、今、水野晴郎のスタンドが降りてきたので、まあなんか適当に締めていただきましょう。いやーファンタジーって、本当にいいものですね!←← back ×
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