青春とは馬鹿の記録だ
「ではこの問題を、暫く時間を置きますので考えてみて下さい。質問があれば遠慮なくどうぞ」
「「「はーい」」」
「奥村先生、ここちょっと良いですか？」
「はい、どうしました勝呂君？」
「公式求めた後、この数値に対しての解が…」
「ああ、これはまず先にａとｂの数値を先程の式に当てはめて…」
「…でしたらこの後に…」
「…ええ、このCを元に…」
「ちょちょっちょっ！くっつきすぎじゃね？二人ともっ？」
「…何やねん奥村」
「何ですか奥村君」
「何だじゃねぇよっ。そんなにくっつかなくても良くね？」
「はぁ？何云ってるんですか奥村君。何でくっついてるって話になるんです？」
「せ、せせ、せやっ！べ、別にくっついてる訳やのうて、教えてもろとるだけやろっ！」
「だって今なんかもう少しでチュウとかしそうだったし…」
「チっ、チチチュウなんてするかっ！」
「そうですよ。勝呂君に迷惑でしょう？ねぇ勝呂君」
「えっ…あ、いやっ、その…」
「ちょっ、何真っ赤になってんだ勝呂！お前だけは信じてたのにっ！したいのかっ！？雪男とチュウしたいのか！！？」
「なっ、なななな訳ないやろっ！！アホ抜かせ！！」
「アホとは何だ！！雪男を侮辱すんなっ！！」
「侮辱なんかしとらんやろっ！！！お前がチュウとか何とかチャラチャラしたこと抜かすからや！！」
「チュウしたらチャラチャラなのか？！好きな人とチュウするのが悪いのか？！じゃあ俺とチュウする雪男もチャラチャラなのか！？」
「奥村先生は違うやろうがっ！！！奥村先生となら俺だってチュウしたいわっ………あ……」
「す〜ぐ〜ろ〜！お前もやっぱり雪男狙ってんじゃねぇか！！！」
「ちゃっ、ちゃうちゃうっ！！今のは言葉のアヤや！」
「クソーッ！！志摩なら抹殺してやるのにっ…物凄く切りづらいじゃねぇか…！」
「えっ、ちょっ、奥村君酷くないそれ？」
「死ねピンク頭！」
「うっわ八つ当たり…若先生〜奥村君が虐めはる〜慰めて〜」
「ぎゃー！雪男に触るなって云ったろうが！！」
「せやっ！奥村先生に変な菌がついたらどないするんや！！」
「そ、そんな坊まで俺を菌扱いっ！？奥村センセーもう俺立ち直れんわ。チュウしてぇな？」
「クソピンク〜っ！！今すぐその口にゴキブリ放りこんでやろうか！？」
「い、いやっそれは流石に勘弁してぇなっ！うわっ…名前聞くだけで鳥肌が…坊〜！！助けて」
「ダァホ。自業自得や！知るか！」
「そんなぁ〜…」
「兎に角！雪男は俺のだから、幾ら勝呂でもチュウすんなよっ！！」
「しない言うてるやろおがっ！！そもそも俺は奥村先生に憧れてるだけで…」
「でもチュウしたいって云ったじゃねぇかっ！」
「だから弾みでって言うてるやろぉがっ！」
「坊、弾みでチュウしはんの！？いつからそんな軽い男に！？俺は若先生一途やのにっ！！」
「軽い云うな！俺だって一途やっ！！」
「やっぱり雪男本気で狙ってんじゃねぇかぁ！！テメェら〜！！！」
ぎゃいぎゃいぎゃい
「……おい、ビリー。何だあの馬鹿三人は。止めなくて良いのか」
「…知りませんよもう。あ〜頭痛い…授業が…」
「にゃはっ。ならたまにはおねーさんとイイコトしようか？」
「勘弁して下さい…」
「お前も苦労性だなー。よしよし。嫁に来ても良いぞ」
「突っ込む気力もありません…」
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勝呂君…ごめんね。