2012/03/25 02:45

※ちょいグロいかも


「は〜…こりゃまた…綺麗なスパイだなーあんた」
捕まった承太郎さんを見ての第一声。

承太郎さんは仗助を見て一瞬驚く物の(だって王様だからね)
「殺すんなら殺せ。拷問するのも良いが、何も吐かねぇぜ。訓練も受けてる」とかお決まりのセリフ。

「別に好んで拷問なんざしたくねーけど、結構厳しいっすよ?俺、怪我が治せるんです」

「…怪我が?」

「超能力っていうのかな…例えば…」

徐に壁に掛けてあった短刀を手にする仗助。
「ちょっと切りますよー」なんて呑気な事を云いながら、さっくりと承太郎さんの足を切る。
ほんの3センチほどの浅い傷。
意味が分からないといった感じの、怪訝そうな相手を見て少し笑うと、スタンドを使って一瞬で治療完了。

「なっ…」
流石に驚いて、同時に少しだけ眉根を寄せる承太郎さん。

「凄いっしょ?どんな怪我でも…切断でも粉砕でも治すことが出来るんっす。この意味、判るよな?」

勿論、賢いスパイに分からない筈がない。

「どんなに破壊しても、命が有れば元に戻って、延々と繰り返せる。まぁ発狂したらどうしようもないけど、普通そこまで持たねーから。さぁどうする」

念の為、ご丁寧に説明を加えにこにこと笑顔すら浮かべる王様。大概の人間は此処で折れるんだよ。
だって、永遠に痛いんだよ。幾ら訓練されてても怖いよ。



けど、承太郎さんだからね。

「好きにしろ」って云う訳よ。あ、今更だけどスタプラは今回無しで。

仗助、ちょっとビックリして「知ってること喋ったら痛い思いしなくて済むんだぜ?」って云ってみる物の、承太郎さんが訊く訳もない。

仕方なく、家臣を追っ払うよね。つか、今までいたのか。


二人になると
「なー、ホントに喋らねぇの?俺、拷問なんて嫌いなんっすよー」
「…ならしなきゃいいだろ」
「でもしなきゃ喋ってくれないでしょ?」
「しても喋らん」
「うーん、困ったな…」


暫く考え込む仗助。
相手がどうしようもないゲスなら躊躇もしないんだけどね。
承太郎さんだからね。←このフレーズあと何回か出るよ。


「自白剤とか飲んでみる?」
「…あれも俺には効かない」
「あーやっぱり。仕方ない、爪でも剥がしましょーか」「……」
丸で散歩にでも誘うような仗助と、何の感情も見せない承太郎さん。


拷問器具の中から、爪を剥がす為のペンチを取り出すして「手、貸して」って、手錠がついた状態の掌をそっと握る仗助。


初めはペンチを手に観察してたんだけど、その指があんまり綺麗な形をしてるから躊躇うのよね。
変わりに、そろりと撫でてみる。
途端、今まで何の反応も無く汗すらもかいて無かった手がビクッと震えるのさ。


「やっぱり怖い?」
まぁ普通は今から拷問されるんだから怖いよなーと思い、顔を上げる仗助。

けれど、そこに有ったのは怯えなんて一切ない宝石のような強い瞳。
自分の瞳の色にも似てるけど、それよりももっと深くて冷たくて、美しい。


「…どうした、やるならさっさとやれ」さっき一瞬震えた事などとっくに忘却してる承太郎さん。
仗助は少しだけ悩んで、ペンチ投げ捨てる。

「気が変わった。幾ら治せるって云っても、こんなに綺麗な身体を傷つけるのは勿体無い」ってね。

「あんた、名前は」
「……」
「呼ぶのに不便だから、名前くらい教えてよ」
「…空条承太郎」「じょうたろう、ね。そっちの情報を話す気になった?」
「………」
「ならないよなぁ。じゃあ、今日からあんたは俺が飼う」
「………は?」
「大丈夫。仕事なら痛いことも酷いこともするけど、プライベートは別だから。俺、優しいから」
「……意味が良く分からない」
「鈍いなぁ。まぁ良い、その内わかるっすよ」


みたいな事になるんだよ!
何この誰得的な妄想!
当サイトは承太郎さんを全力で愛してますぜ。
このあと、承太郎さんは仗助の部屋で暮らすことになります。


続く。
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