2012/03/24 21:55

「あんたとはただの遊びだったんですよ」
何時も通りに部屋に訪ねて来て何時も通りにキスをして、何時通りにセックスをして。違ったのは、情事の後。シャワーも浴びずに、まだ余韻の残るベッドの中でぽつりと仗助が呟いた。汗の残る肌に直接吹き付ける冷房の風は、あっと言う間に熱を奪っていく。

「あんたとはただの遊びだったんです」
もう一度繰り返す。承太郎は顔の筋一つ動かさず、煙草に火を付け紫煙を吐き出し
「そうか」とだけ答えた。


「色々、有り難う御座いました。…じゃ、帰りますね」
「シャワーは良いのか?」
「約束がありますから」


散らばった下着や制服を掻き集め、袖を通す。あれだけ交わしていた愛の言葉や、重ねた体温も全ては過去の物で、今は跡形すらも残っていない。


「では失礼します」
「気を付けて」
指一本触れることなく、仗助は静かに戸口へと向かった。部屋の主は視線すら動かさぬまま、伸びた灰を灰皿へと移す。扉に手を掛け、閉まる直前


「愛してたぜ、それなりに」
と、相変わらず顔も動かさぬ儘バリトンが背後から聞こえ、仗助は「お互い様です」と、ほんの少し笑った。



こんな感じ?

まぁ私の中では絶対に有り得ないんですけどね。仗助は承太郎さん命!であってほしい。
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