2012/03/23 15:14

※「ぬ」「ね」の続き



「ぬいぐるみと承太郎さん可愛かったのにな〜」学校帰りにやってきた仗助は、先日の熊が消えているのを見るとがっくり肩を落とした。「大の男にぬいぐるみもないだろう」だらっと足を伸ばした姿にため息を漏らし、珈琲を出してやる。「でもどこにやったんっすか?」「…これだ」「ん?」俺が差し出した紙を受け取ると、だれていた仗助の目がきらりと輝いた。「うわぁ、可愛いっすね!」それは遠く離れている娘の写真。先日の熊を抱いた、愛しい我が子の姿。「手紙では凄く喜んでるみたいだぜ」「あ…う…よ、読めないっすけど、何となく分かります!」「お前のお陰だ。勝手に送っちまって悪かった。ありがとう仗助」ぎゅっと抱き締めてやると、みるみると仗助の耳が真っ赤に染まったから、俺はこっそりほくそ笑んだ。



確信犯ですね。
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