2012/03/21 15:09

承太郎さんが電話をしている。相手は仕事の関係の人間らしい。「生産の比率が…」とか「データの一部の取り寄せを…」とか、良く判らない事ばかりだ。意味は理解できないが、目を閉じれば耳に入る落ち着きの有る声。静かな音色は、訊くもの全てに絶対的な安心感を与える物で。けれど。「――すまないな。待たせた」「気にしないで下さい。忙しいんでしょう?今日は帰りましょうか」「もう終わったさ。…仗助、こっちに」穏やかなトーンは、先程と違い酷く優しくて甘い。独り占めしているこの優越感は、丸で麻薬のようだ。



承太郎さんの声…やばい
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