2012/03/20 21:33

「中々悪くねぇじゃねぇか、ここの飯は」
「最上階のレストランから持って来てくれますからね。あ、このパスタも絶品っす!」
「ふぅん…寄越せ」
「はぁい。あ、取り分けますね〜。…はい、どうぞ」
「ん。…これも悪くない。その肉は?」
「少しハーブが効いてますけど平気っすか?」
「ああ」
「じゃ、これと…ポテトも一緒に」
「……お前ら、良く食べるな」
「こっちはご老体のアンタと違って若いんでね」
「そうか。…仗助、食事代の請求書はそいつに回しておけ」
「俺の将来の姿が、年下に金を出させるような甲斐性無しだったとは情けねぇ」
「若い頃にロクな事をしなかったから、しょうもない大人になっちまったんだよ」
「あーもう、飯の時間に喧嘩しない!つか承太郎さん食って無いじゃないっすか」
「…おまえ達の食いっぷりで腹が一杯になってきた」
「そりゃあ歳だな」
「承太郎もいい加減にするっすよ。…はい、承太郎さん。マリネとローストビーフ。ソース多めにしときましたから。サラダはいつものドレッシング掛けてますよ」
「ん、すまない仗助」
「……ジョースケ、お前…母親みてぇだな」
「母親…っすか?」
「ああ。いっつもこんな感じなのか?」
「ん〜、そうっすね。承太郎さん1人で放っとくとあんまり食べねぇから」
「仗助、余計なことを云うな」
「ふん。自分が食わなくなるなんざ想像つかねぇぜ」
「今はご老体だから食事の量は減ってきたさ。しかし…高校生の時は随分俺も食べてたんだな」
「俺にとっちゃ普通だから、そう云われても実感はねぇが…ジョースケには負ける気がする」
「…確かにな」
「え、マジ?」
「俺も旅のメンバーの中じゃあ結構食べる方だが、ジョースケはそれ以上だ」
「そうっすかね?」
「そうだな。まぁ仗助と俺の体重は同じだから、その体格を維持するためには栄養が必要なのかもな」
「そうっすよ!食べ盛りだから仕方ないでしょ!」
「食べ盛り、ね。…しかし、体重が同じ?身長は全然違うじゃねぇか」
「それでも同じなんだ」
「ふぅん…」
「うっ…何っすか2人してじろじろと!」
「いや、…腹の辺りが気になる」
「別に太ってはいないが、俺よりは肉があるな」
「ううっ…」
「ああ、確かに。胸板はそうでも無いが腹が…」
「ど、どうせ俺はデブですよ!馬鹿!二人の馬鹿!勝手に喧嘩してろ!!」



仗助が拗ねた!
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