2012/10/18 23:39

(仗承)
思うに承太郎さんは与えてばかりだったんだろう。強く有るが故に。そして彼は愛され方を知らない。俺の向けた言葉や感情に狼狽する。丸で禁忌でも犯しているかのような戸惑いを浮かべ、内部に閉じこもってしまう。その度に彼の生きて来た過去を知り、酷く胸が痛むのだ。

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(ジョル承)
「俺を殺せばいい。俺がお前の父親を殺した」対峙した男は自らの赤を流しつつ笑った。背後には最強と名高いスタンド。「全力で抵抗はするが。DIOもそうだった」美しい声が名を綴った刹那、場違いにも僕は聞き惚れて。「どうする?」海の色と同じ色の瞳が細められた時、僕は堪え切れず後ずさった


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(仗承)
俺が抱き寄せると何の抵抗もなく、一回り大きな身体を腕の中に閉じ込める事に成功した。煙草のほろ苦さと、海の匂い、彼自身の魅惑的な香りがグッと胸を締め付ける。「好きです」絡み合った感情の内の最もシンプルな物だけを伝えて、唇を重ねた。このまま、食い尽くせたら良いのに。

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(仗承+ジョル)
何かを作るスタンド能力は恋人のそれに少し似ていた。見知らぬ土地で愛しい人間を思い出すきっかけとしては、余りに殺伐としている。だが、随分とご無沙汰な体温を思い出すのに苦労はしなかった。それほど迄に染み着いているのだ。淀んだ空の下、今はただ彼が恋しい。
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