2012/07/16 23:28

普段は一切の隙も無く着込まれてた白いコートが砂の上に投げられていた。当人は遙か先、海の中。最初は2人で沈み掛けた夕陽を見ながら、普通に晩飯の話をしていたんだけど。「泳ぎたい」唐突な呟きに冗談混じりで「楽しそうっすね」と答えた俺が悪かった。流石に身体全部を沈めているわけではないが、胸元辺り迄は服の色が変わってしまっている。「風邪引きますよー!」叫ぶこと8回。漸く上がって来た承太郎さんはまだ遊び足りないような顔をしていたが「新しく買ったイルカのマグカップでコーヒー飲みましょう。折角豆買ったんですから」と促すと、やっと砂浜に上がって来た。ふわりと漂った潮の香りが愛しくて、俺は引き寄せられる様に少しだけ冷えた頬に口づけた。



承太郎さんを可愛くし隊
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