恋のはじまり
幼なじみで、泣き虫な二人組。
よく近所のクラスメート達に泣かされてたっけ。
そんな二人は、いつも一緒で。
学校も、家でも、たくさん遊んだ。
泣いて、笑ってをいっぱいしたよね。
小3の時、まだ幼い彼女からの告白。
自分から言ったくせに、ベシベシ僕の頭を叩いて、うるさーいっ!黙れ、バーカ!!って言ったきり、しゃがみ込んで泣いていた。
まだ僕は、何も言ってなかったのに、ね。
(後で、僕も好きって言ったけど)
小4の時。あれは、僕らの大きな転機だった。
彼女が千葉へ、僕はアメリカへ行きになる。
横浜から、随分離れたところへ転校が決まってしまった。
最後までたくさん遊んだけど、別れ際は涙が止まらなかった。
アメリカへ行ってから、年に1、2回の国際電話をして。
中2の時、僕は顔の見えない彼女(あいて)に耐えられずに…手紙で『さよなら』を告げた。
そのくせすぐに、彼女と連絡も着かない、何の繋がりもなくなった。
そんな風に、不安が募っていって。
『ごめんなさい』と、『もう一度、お願いします』を告げた。
それが僕らの、はじまり。
――……
「一個言っていい?」
「何?」
「拓乃には、罰が必要だと思うわけ」
彼女は何を言い出すか分からないから。
言ったが最後、振り回され続けていく。
…のかもしれないね。
好きになったら関係ないはずなんだ。
(私、ヘタレって好きになれないんだよね)
(えっ?そんなの困るよ)
あとがき
(bkm/comment)
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