ねぇ、ホント?
「ねぇ、ねぇ、たーちゃん」
彼女と二人でゴロゴロしていると、隣りからお声がかかった。
「何?」
読んでた雑誌から目線を少し上げて、彼女を見ると…
「たーちゃんってさ、本当にツイてるの?」
予期はしていたのだけど、
又しても、爆弾発言。
『予期していた』というより、彼女の発言に対して、慣れと覚悟と諦めがなければやっていけない。
だって、こんなのは日常茶飯事だから。
まぁ、一応は確認しておこう、か。
「ツイてるって、何が?」
俺が言えば、キョトンとしながら、
「何って、もちろんチ…「あぁ〜、そう。分かったから、やめてね」
彼女の言葉を遮る俺。
一応これでも、彼女は下ネタはあまり言わないウブな女の子。
だけど、たまにこんな事を言うから。
「さぁーちゃんって、バカでしょ」
「だって、実は無さそうじゃない?」
「そんな事は談じてない。…見せないけど」
「当たり前だよ、見たくないもん」
そんなおバカなやり取りをしていると、彼女は、「どっちでもいいもん」
なんて言うから。
「何が?」
って聞けば、
「だってたーちゃんって、中性的だからね、どっちも、って気がしちゃうんだよね〜」
なんて、言うけど、そこはあながち間違えではないし。
「まぁ、たーちゃんが男でも女でも、好きでいられる、ってことだよね」
きっかけはどうあれ、嬉しいこの発言。
たまには、こんなドキドキもいいかもしれない。
あとがき
(bkm/comment)
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