対面(5/6)

幸村視点

梵達が、天女などというふざけた存在に堕ちているなんて信じたくなかったのだが…。

「真姫は俺のだ!!」
「違う!我のだ!」
「もう!ケンカは駄目だよ!」
「真姫は優しいねぇ」

こんな、腑抜けた姿…。見たくはなかった…。

「幸村、行こ?」
「あぁ、そうだな」

あのような馬鹿共には目を覚ましてもらわなくてはな。民の為にも。

「梵、久しいな」
「Oh…幸村と佐助じゃねぇか!久しぶりだな!」
「元就も久しぶり!」
「幸村と佐助か…」

二人に話しかけると、こちらに走ってきた。

「あ!幸村と佐助だぁ!!」

梵達の声が聞こえたのか、こちらに走ってくる天女。
何故名前を知っている?

「あのね!私ぃ、真姫って言うのぉよろしくねぇ!」

近づいてきて、ベタベタと触ってくる天女。
気持ち悪いと思っていると

パシンッ

佐助が天女の手を払った。

「な、何するのぉ!?」
「佐助!?真姫に何すんだよ!!」
「いくら、佐助であろうと許さぬぞ」
「女の子にこんなことしちゃ駄目だよ!」

「うるさいよ」

佐助の殺気に押し黙る四人。

「あのさ、天女だかなんだか知らないけど。俺の幸村に触らないしないでくれる?
大体、梵達だって知ってるでしょ?」
「そ、それは…」
「政宗殿、元就殿、慶次殿」

俺にしては、優しく三人の名前を呼ぶと三人は目に見えるほど顔が青くなった。

「佐助の名前を教えてもいないのに無断で呼んだその女を庇うと言うのでござるか?」
「ゆ、幸村…口調が…」
「ん?(黒笑」
「ナ、ナンデモナイデス…」

「そうでござるか。で、三人はその女を庇うのでござるか?
ならば………貴様等全員一度死んで来い

俺のバサラ技【幻影】を発動した。

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