ロンリーガール | ナノ

11ぎりぎりライン





最悪です……
本当に最悪です!!!





「ごめんな里保ちゃん!大丈夫やってん機嫌直してな?」


「うう…戦意喪失です……」




アリス祭2日目パフォーマンス祭

里保たちは特力の出し物であるミスターミスコン会場に来ています。


どうやら、小・中・高と部門が別れているらしいのですが……


不服な事にどこのだれと知らない人に里保は初等部の部門に連れていかれそうになりました!!



蜜柑ちゃんが気付いてくれなかったら本当に危なかったです…!!





「その背丈じゃ無理ねぇだろ」



「むぅ!棗くんも見てみぬフリするのは止めて下さい!!」



「本気で気付かなかっただけだけど?」



絶対わざとです!!
目が笑ってますよ、ばればれです…隠す気もないんでしょうけどね……。






「ほらほら!もうすぐ始まるで?第1審査は容姿なんやから笑わんとな!!」



「いっ、いきなり容姿ですか!?」



いきなり失格となったらどうしましょう!


それこそ棗くんに鼻で笑われそうです、それだけは絶対に避けなくては!




参加人数には制限がありそれぞれの部門から30人が限度だそうです。


審査は初等部から始まる為、
里保たちは自分達の順番になるまで待っていた。




「あら、里保さんもミスコン出場するのね?」


「パーマちゃん!」


「パーマじゃないわよ!!
正田スミレよ、ス・ミ・レ!」



パーマちゃんは里保の首を掴みガクガクと揺らしてきます。


く、苦しいです!!




「ごめっ…んなさい…」


「やだ私ったら!ごめんなさいね」



苦しそうにする里保に気付きパーマちゃんはようやく解放してくれました。



「苦しかったです…」


「それよりも聞いた?第1審査ってコスプレするらしいわよ」



………………………。




「コスプレですか!?」


「何その間は…初等部はセーラー服みたいね、今やってるわ」



そ、そんなの恥ずかしいです!
羞恥プレイです!人前に出るのだけでも凄く恥ずかしいのに…



「それで…中等部は何ですか?」


「メイド服よ!」



きちゃいましたよ王道!!

あう……里保は、里保は…



「因みに男子はそれにあわせて執事服なのよ!棗くんも流架くんもエントリーしてるし楽しみだわぁ!!」



目をキラキラと輝かせ別世界に飛んでいっているパーマちゃん。



はぁ、と溜め息をつくと誰かがポンっと肩に手をのせてきました。

振り向きその人物を確認すると蜜柑ちゃんでした!



「蜜柑ちゃん、里保はっ…!!」


エントリー破棄を訴えようとしたら蜜柑ちゃんから渡されたものは…



「これ、着てな?」


「これは…メイド服です…」


「絶対似合うって!!里保ちゃんめっちゃ可愛いもん!なな、うち着てくれたら凄く嬉しいんやけどな〜?」


「本当に喜んでくれますか…?」



「まじもんやって!」


「里保これ着ます!」



蜜柑ちゃんが喜んでくれるのなら里保は着ます。

蜜柑ちゃんが笑ってくれたら里保も嬉しいですから!




「ほな頑張ってな!」


「頑張ります!」



微笑んだ。

そして里保は更衣室に小走りで足を進めた。





(SSサイズって書いてあります…
あ、パーマちゃん可愛い!)

prev / next
[ back to top ]

「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -