本日晴天なり。全校の女の子をまじまじと見ることを許される、数少ない行事の一つ、球技大会に相応しい天気である。卓球で初戦敗退を期した俺は早々と卓球場を後にし、本日のメインイベントである可愛い女の子探しをするために、バレーボールネットが張られた本体育館の二階にいた。上の応援フロアから可愛い女の子たちを見下ろす幸せ!気合いの入ったポニーテールとカラフルなシュシュも、透けたブラジャーも、揺れるオッパイもたまらん!女の子って何てすてきな生き物なんや!

(おっあの子かわええー…。)


「おっなあ志摩、あのこ可愛くね?」
「…どれ?」
「水色シュシュのポニーテール。」
「…んー?あー…。まあまあやね。…それより俺その横の子がええなあ。」
「えー地味じゃん。志摩の趣味分かんねーよ俺。」
「清楚で大人しそうで可愛いやんかあ。」
「良く言えばな。悪く言えば地味。」
「あとオッパイがでかい。」
「お前確実にそこで選んだろ。」
「健全な男の子やで。しゃーないやろ。」


他にも可愛い女の子はたくさんいて、全員とメールアドレスを交換したい気持ちでいっぱいになった。球技をする女の子って何て可愛いんやろ。犯罪や。違った、万歳や。ボール怖がって避けはったり、サーブが全く届かんかったり、ミスしたらその場にしゃがみ込んだり、仕草がいちいち可愛らしい。


「あ、志摩のお気に入りのあの子、次の試合出るみてーだな。応援しよーぜー。」
「ほんま?…か弱そうやなあ。レシーブなんかしたら骨折しはるんやないの。」
「いかにも運動音痴っぽいしなあ見た目。」
「きっとボール怖くて、きゃあっとか言いはるんやろなぁ…。」










そんな言葉をあざ笑うかのように彼女のクラスは優勝をした。レシーブで骨折しないかを心配していた彼女が、風を切るようなサーブで何得点も取り、どんな球にも飛び込み、華麗なレシーブをし、プロも顔負けの様な凄まじい迫力のスパイクをあの華奢な体から繰り出し得点を連取。点を取るごとに彼女は大きな声で気合いを入れた。


「何やの…この凄まじいギャップ。」
「どんまい…志摩。…あのスパイク…人殺せるんじゃねぇの」



うん、ここに一人、ハート射抜かれて瀕死のやついてます。



0510





「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -