「あ。」『卒業おめでとう。』「ああ、ありがとうございます。来てくれたんですね。」『勿論。どう?高校生を終えた今の気分は。』「微妙です。」『あれ、意外だなあ。臨也は絶対喜んでると思った。』「喜んではいますよ、それなりに。」『曖昧。』「あはは。」『…悲しいの?卒業。』「まさか!悲しくはないですよ。寂しいって感情は、無くもないですけど。」『寂しい!?…あの臨也から、寂しいなんて言葉、聞くとはおもってなかった!』「…ちょっと。俺だって人間ですよ。」『うそ!』「……。」『ごめんごめん。怒らないでよ。臨也。』「……寂しいって言うか…何て言うか。」『感慨深い臨也はなかなかレアだなあ。』「別にこの学校に何の思い入れもないというのに。」『泣いた?』「泣かない。」『だよね。』「……。」『……。』「…帰りましょうか。いつまでも学校いてもしょうがないし。」『もう、いいの?』「何がですか?」『もうここに来る事は無いのよ。最後の学校。よーく目に焼き付けておいたほうがいいんじゃないの?』「毎日登校してたんですよ。嫌ってほど焼き付いてます。」『それもそっか。…じゃ、かえろ!わたしケーキ焼いたから。』「お、ありがとうございます。今回は砂糖ちゃんと入ってんでしょうねえ?この間のケーキは砂糖無くて糖分ゼロだったから。」『今回は大丈夫。絶対おいしいから。』「はは。」「あ、折原くん。」「おう臨也、もう帰るのか?」「ゲ。新羅、ドタチン。」『臨也…お友達?』「そうでーす!!」「どうも。」『えー意外。臨也に友達なんていたんだ!ねえ、臨也学校ではどんな感じだったの?ちゃんとやってた?』「まあ、めちゃくちゃですよ。ナイフ振り回したり、人おちょくったり、成績すっごい上位だったり。」『さすが臨也!成績上位とかえらいなあ!』「あれ、ナイフの件聞こえてないなコレ。」『あっ、そうだ、もしよかったら皆この後臨也んち来ない?わたしケーキ焼いたから、皆で食べようよ!』「ぜひぜひ!うわあ!やったあ!」「ちょ、何勝手に話進めてんのさ!」『いいじゃない。せっかく良いお友達がいるんだから。臨也寂しそうだったしさあ。』「はい!僕たち良いお友達です!!!」「新羅お前良く言えるな。」『あ、ねえ。臨也。…彼もお友達じゃない?』「え?」「あ、静雄!」「……臨也ァ…。」「ゲ、シズちゃん!」「てめぇ…今日こそは…『あ、君も臨也のお友達?』は?違…『いつも臨也と仲良くしてくれてありがとう!ねえ。良かったら君も一緒に来ない?』え、いや俺はその『よーし!今日は卒業パーティーだね!』………。」『大きいケーキ焼いておいて良かった。』「ねえ…本当に皆うちくるつもり?」「ああ、折角だしな。」「僕も行くよ!!おもしろそうだし!ほらっ。静雄くんも行くよ!」「あっ、てめ、離せ…っ。」「……やれやれ。」『さっ、行こーみんな!臨也んちへ!』「所でお姉さんは折原くんの何?」『えっ。』「彼女だよ!!!今更かよ!分からずに知らない女のケーキ食べようとすんな!!」「あっ、折原くんやきもち〜?」「しね!」





そつぎょうおめでとう!

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