男鹿くんが偉人の名言
みょうじはいつも俺がキスしようとキスしたいと思って肩に触れて目を見つめると、100年くらい喋るのを我慢してたんだとでも言いたげなマシンガントークはなはだしい大洪水みたいにミシシッピ川の激流みたいに喋りだす。よくもまぁそんなに喋る事がある…って呆れるくらいにずっとずっとずーっとだ。ねぇねぇ男鹿くん私のお話を聴きなよ!お聞きよ!絶対おもしろいからほらほら今日はさ朝からカレーを食べてさ!しかもそれ別に昨日の残りとかじゃないんだよ、お母さん朝からカレー作っちゃったーってさ!ちょっとそれおかしくない?ってわはは!ねぇ男鹿くん聞いてる?聴いてね、ちゃんと!それからお家で手学校行こうとしたらさ! 暗転

朝起きてから何をして何を思って何を考えて何をするために何かをしなければならない云々、心底どうでもいい話をもう少しで唇が触れるって距離で一息入れずにマジシャンの握りこぶしから延々と引っ張り出されるスカーフの連なりみたいにしゃべるしゃべるしゃべる…

「うっせぇ、だまれ」

睨んですごめばピタッと動きを止める唇は、今度はしおらしくふるりと震える。真っ赤な顔にほの赤い唇。緊張して時間稼ぎする気持ちは分からなくは無いけど…


頼むから黙って、ただ愛させてくれ John Donne
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