一松パパと十四松(3さい)
一松パパ十四松(3さい)

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嫁さんが夕飯の準備してる間に俺が十四松を風呂に入れることになった。俺と十四松の分のパジャマとか下着とか用意して風呂に入るよって、リビングを覗いたけど十四松はいなくて「十四松いないんだけど」ってキッチン覗いたら「……あい」と十四松が嫁さんの影から返事した。あれ?どうしたの十四松。口は笑ってるけど、なんかいつもと表情が違って、いつもなら俺が風呂はいろうって言えば「どっせーい!」って飛び上がって、どうやってんかわかんないけど、飛び上がった一瞬でシャツからパンツから靴下まで脱いで全裸になって風呂場に駆け込むのに。もしかして具合悪い?嫁さんの腰に抱きついたまま一向にこっちに来ようとしない十四松に、嫁さんも困ってるみたいで、俺のほうを振り向いて苦笑いして肩をすくめた。



「十四松?今日はお父さんとお風呂はいろうか?」



嫁さんがやさしく言い聞かせると、十四松は一度嫁さんを見上げて、それからもう一度嫁さんにぎゅうっと抱きついて「あいあい」と力なく答えた。十四松ってこんなに甘えただったっけ?風呂場に向かう途中に「具合よくないの?」ってきいたけど「からだはしょうじき」って答えた。十四松の言う"体は正直"っていうのはエロい台詞の方じゃなくて、元気はあるけど悩みとか考え事があってちょっともやもやしてるって意味。どこで覚えたのか知らないけど、初めてこれ聞いた時は嫁さんが即効でおそ松兄さんに電話してた……すげぇ疑われてる。



「で、十四松はん。どないしはったん」

「きいてくれるんか、おやっさん」



あ、そういう設定?

湯船に浸かって向かい合うと、十四松は少しうつむいてほんのり赤くなってきたほっぺたが隠れるくらいまでお湯に顔を沈めた。こんな風に黙り込むの珍しいから、結構な悩みなんだろうか……。定期的にやってくる「ぼくってじゅうしまつだよね?」じゃない事を祈る。嫁さんは信じられないくらい簡単に適当(かつ十四松が満足するよう)に答えてしまう。嫁さんは毎度違うことを言ってるのに、毎度それで十四松は満足していつもの十四松に戻ってしまう。あれはマジで敵わない。



「おかあさんはおとうさんに隠してるかもしれないけど」

(あ、もうおやっさんじゃないのか)

「おかあさんね、まだちんこはえてないんだ」

「…………う、うん」

「ないしょにしてね?おかあさんのことかなしませたくないから……」

「う、うん……わかった」

「ぼくとおとうさんにはもうちんこはえてるでしょう?おかあさんにもはやくはえてほしいんだけど……ぼくはこううんにもちんこがはえてくるのがはやかったから、だから、コツがわかんなくて……どうしたらおかあさん、はやくちんこはえるかな?」

「……だいじょうぶ」

「なんで?」

「今晩お父さんがお母さんに"ちんこの種"まいておくから」

「"ちんこのたね"?!おとうさん"ちんこのたね"もってるの?!すっげー!!」

「お母さんに言ったらだめだよ。お母さんだけ養殖ちんこだって知ったらかわいそうでしょ?」

「うん!言わない!それってどのくらいではえるの?!あした?!」

「"ちんこの種"が育つのは結構たいへんなんだ。でも、十四松がいい子にしてて、お母さんの言うことちゃんときいて……で、えーっと、あ。夜は早く寝るようになれば早く育つ」

「マジっすか!マジっすか!!はいはいはいはいははい!!おれやくそくする!!いい子に言うこときいて、はやくねる!!」

「よし、えらい。十四松」

「うん!おれえらい!」





「ということで、今日はゴム無しでします」

「え、え?どういうこと?」

「……ぶっかけとか久々で興奮してきた」

「ぶっ、え?!一松くん?!」


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