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「みょうじー?」

保健室は空っぽで、ハデス先生は校舎の戸締りに行ってるみたいだった。てっきりみょうじが保健室に居るんだと思ってたから驚いた…っていうか、悲しかった。空っぽの保健室ってのはなんだか寂しくて、ちょっと不気味だった。空調が効いててあったかくて、でも昼間のケーキの甘いにおいと、本好の毒ガスの臭気が少しだけ残ってた。ハデス先生の机の上には俺が病魔扱いした鏑木のあのぬいぐるみがずっと座り込んでて(5この目玉で)俺のほうを見てた。こいつが全ての原因なわけだ。俺からみょうじを奪ってった。ぬいぐるみに嫉妬するなんて恥ずかしい話だけどさ。誕生日に、一番好きな人に祝ってもらえないってのはやっぱり寂しいし悲しい。しかも避けられてるっぽいし…。はぁ…

「おまえがもうちょっと可愛ければなあ…」

ぬいぐるみを持ち上げると、背中に紙が貼ってあった。後ろを向けると(こっちにも目が3個ある)紙には「汚名返上! 鏑木」って走り書きしてあった。…汚名返上?なんだそれ?メッセージの意味も分からずに、じっとぬいぐるみの目を見つめてると、後ろでばたんっと何かが倒れる音がした。さっきも言ったが、空っぽの保健室って言うのは結構不気味なもんで、物音とか結構びびる。自分の心臓がばくんばくんなる音が耳を支配する。と言うか手に持ってるこいつがすげぇ怖く思えてきて急いで机に戻した。耳を澄ませてみるとなんか、はぁはぁっつーか、ふがふがっつーか…なんかが息?してるような音も聞こえてきた…!!なに?!鏑木どんだけ俺の事うらんでんの?!なんかヤバイ生き物でもかくしてんのここ?!ってかみょうじは?!大丈夫なの?!

「だ、だれか…居るのか?」

返事は無かったけど、ばったんばったんなんかが暴れる音がした。ベッドのほうだ。ばたんばたん言う音がやんだ頃に俺は意を決してカーテンが閉められたベッドに近づいた。そろりそろり。ぐっと、カーテンを握って開けようとしたら、先に何かがカーテン越しに俺のぶつかってきた。

「ぐはあッ!!」
「ふむぐぐ(やすだくん)!!」

カーテンが舞って、飛び出してきたみょうじさん(なんでか水着に白衣を着て、さらには赤いリボンで後手襷縛りされてる)にタックルされて、頭から思いっきり落ちてった俺。叫びそうになったけどそれを抑えて、胸の上でふぐふぐ泣いてるみょうじはくちにガムテープがしてあって、息苦しいのか恥ずかしいのか縄が痛いのか、顔が真っ赤になってだいぶ泣きはらした跡がある。縛られた所為で固い部分と死ぬほど柔らかい部分の差が激しくて触ってるだけでおかしくなりそうだ。俺はとりあえずみょうじの肩を掴んで床に座らせる。俺も向かい合って座って、と、とりあえず落ち着こう…。みょうじの口のガムテープを剥がすと(いたそう)長方形に赤くかぶれてた。

「ど、どうしたんだよ?!何があったんだ?!」
「ふぇ、やすだく…っ、シンヤちゃんが…」
「鏑木?!何されたの?!酷い事された?!」
「安田くんの誕生日プレゼントになってって…」
「…は?どういう意味?」

みょうじは後ろ手に持ってた紙を俺に差し出した。鏑木からの手紙だった。

『私のマンドリン(ぬいぐるみの事だと思われる)が気に入らなかったみたいだから、安田くんが絶対に気に入るものを私とおなまえちゃんで用意しました。なんで私が安田くんのためにこんな事までしなきゃいけないのかわかんないけど、縛るのがとっても楽しかったわッ!お誕生日おめでとう! 鏑木』

シンヤちゃん酷いよぉって泣いてるみょうじはアヒル座りでへにゃんと前かがみになってて…その…えろい。縛り方が胸を強調する縛りかたな上に水着でぴったりとしたおっぱい…前かがみになると…こう…たゆたう二つのおっぱいが、気だるそうに…あ、ヤバイ硬くなってきた。

「やすだくん…」
「…みょうじ…」
「あの…ちょっと…これ、ほどいてくれないかな?」
「…はぁっみょうじ…はぁはぁ」
「…や、え…やすだくん?…目が、怖い…」
「みょうじ…俺、今日誕生日なんだ…」
「え、知ってるけど…えッ、やだ!ちょっと!!やすだくッ」

そうだよ、俺今日誕生日…なんだから、さ…ちょっとくらい…いい思いしたっていいよな?みょうじは彼女、なわけだし…!!鏑木だって、こうなる事分かってて、わざと…こんな細工してくれたんだよなッ?!っというか、なんでアイツこんな縛り方知ってんだ?!と言うか、本当に結び目がっちがちだな?!す、すげぇ…今度、教えてもらわなきゃ…。俺は一生懸命自身を抑えながらみょうじを抱き上げてベッドに寝かす。あ、ダメだ鼻血垂れてきた。縛られてるみょうじが不安そうな、でもどっかえろい…こう、今後の展開に期待してるようなえろいいい顔してる…気がして、テンション上がります。というか下半身が急上昇。もう、止めらんないです。水着に白衣ってなんですか?俺の夢でした。ありがとう、鏑木…最高の誕生日プレゼントです。

「ふぁ、やだッ…やすだくッ」
「みょうじさ、俺の事好き?」
「好き、だけど…!!こんなのやだッ」
「なんで、いいじゃん」

ぎゅうぎゅうにされて赤くはれてる縄とおっぱいの境目を撫でると、痛いみたいでみょうじはびくんと体を揺らした。うわ、可愛い…。白衣をずらして(ずらすときもみょうじは息を呑んだり、体を揺らしたりした)濃紺の水着をさらけ出すと、パットが入ってないみたいで、小さなちくびがぷっくりとたってるのが分かった。かっわ…可愛い…!!色々堪えられなくなってそれにかぶりつくとみょうじが「うッん…」って声を出した。べろべろ舐めて水着に唾液をしみこませて、それをたまに吸うとじゅじゅじゅってすげぇでかい音がした。片方はずっと口でいじって、もう片方のおっぱいは水着もずらして直接触る。どんどん気持ちよくなってきちゃった可愛いみょうじが声抑えるのが精一杯って感じで一生懸命、手使えないけど俺にすがるみたいに顔を俺の頭にこすり付けてくる。はぁはぁ、みょうじ、みょうじかわいいッきもちいおいしいやわらかいもうマジ好き好き好き好き生まれてきてよかったマジでみょうじ好き過ぎる…!!みょうじ、みょうじみょうじみょうじみょうじ…むがッ!!!!!

「安田くん…もう下校時間はすぎてるよ?」
「ハ、ハデスせんせッ」
「みょうじさん、早く着替えて。ハサミで縄切ってあげるから」
「あ、はい…ありがとうございます」

頭をハンマーで殴られたような衝撃と、言いえぬ殺気?が襲った。ベッドで誕生日をエンジョイしてる俺の後ろには『自分をコントロールするための10の方法』『自制心を育む』『思春期の悩み・解決〜悩んでるのは君だけじゃない〜』の3冊、計2.4kgを持ったハデス先生…。それで、殴ったんすか…?歯抜けるかと思った…。

「安田くんには、こういう本のほうが必要だったかな…?」

先生がちらりと覗かせた、一目で古臭そうだと思わせる本。

「僕は、教育に暴力や恐怖による支配って必要ないと思うし、許されることとは思わないんだけどね…」

どさっと俺の目の前に投げ捨てられた本はやっぱり古くて重たそうで…えっと…あの、先生?『世界拷問史』とか…なんか、え?物騒な事が書いてあるんすけど…。

「せ、先生?」
「あ、ああ…これはちょっと難しいかな?こっちの図説つきのものにしておく?」

ちょっと何に使うかよくわかんないけど針がいっぱいのイスとか、普通のエロ用品にもある首輪とか見たいなやつに針がいっぱいついてるやつとか…なんかもう怖すぎるものがたくさん写真とか絵とかが載ってる本を差し出してくる先生。

「それとも、みょうじさんの事、ちゃんと大事にするって約束する?」
「しますッ!!みょうじを大事にしますッ!」
「じゃあ、とりあえずこの本は保健室においておくから」
「あ、いえ!本当に…!!大丈夫です!!す、すみませんでした…!!」
「謝る相手が違うでしょ」

みょうじさん…あの、無理やりとか…本当に済みませんでした…!!あ、でも…今度、もし気が向いたら…その格好で、水着と白衣で…お願いします…!!

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